コラム
2017年02月20日

「年の差婚」の希望と現実-未婚化・少子化社会データ検証-データが示す「年の差」希望の叶い方

生活研究部 人口動態シニアリサーチャー   天野 馨南子

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はじめに

20代中盤の男性から「今はまだ、結婚はいいです。40歳くらいになったらでいいかな。」という言葉を最近、筆者は耳にした。40歳、という設定は男性によって範囲があるものの、こういったライフデザイン感は若い男性から耳にすることは少なくはない。

一方、結婚相談所から「登録している男性がいくつであっても、若い女性を希望してきます。」というのもこれまたよく耳にする。総合してみると、男性は、ある程度年をとってからの年下女性との年の差婚をライフデザインに描いている人も少なくない、ということだろうか。
 
そこで本稿では、国の大規模データを分析することによって日本における結婚相手との年齢差ついての男女の希望状況、ならびに最新の結婚したカップルの年齢差についての実態を明らかにすることとした。
 
結婚相手への年齢差の希望は実際にはどのような状況であり、またどのような結果となって叶っているのか、果たして希望と実態の間に乖離はあるのだろうかを俯瞰する。
 
筆者にとっては、少々驚きの現実が現れたのでご紹介してみたい。

未婚男女にとってどの程度の年齢差がターゲットなのか

最初に、筆者が耳にした「40歳になったら考える」「いくつになっても若い女性を希望」といった年下女性を希望する未婚男性の状況を見てみよう。

2015年に行われた国の大規模調査結果のデータ1(図表1:18歳から34歳までの未婚男女を対象)では、5-6歳年下の女性を結婚相手に希望する18歳から34歳までの未婚男性は14.5%、7歳以上年下希望は8.5%で、23%の未婚男性が5歳以上年下の女性を希望している。5人に1人以上は年の離れた自分より若い女性を希望しているということである。

ただし、同じ年齢から2歳年下までのほぼ同じ年齢女性との結婚を希望している男性が最も多く、約6割に達している。年上女性を希望している男性が最も少なく、6.7%となっている。

次に、いくら男性側が年下女性との年の差婚を希望のライフデザインとして持ったとしても、女性側が年上男性との結婚をライフデザインとして持っていなければ叶う可能性は限りなく低くなるので、女性側の年齢差希望を見てみたい。

未婚女性からは1-2歳年上の男性が最も支持されており、約3割の女性が結婚相手として希望していることがわかる。僅差でおなじ年齢の男性が希望されており、約6割の女性がおなじ年齢から2歳年上の男性までを希望している。このことから男女ともほぼ同じ割合の6割程度の男女がほぼおなじ年齢の相手との結婚を希望している(希望割合がマッチングしている)ことがわかる。

一方で、未婚女性の約8割が自分と同じ歳から4歳上までの男性を結婚相手として希望しているが、同じ年齢から4歳年下までの女性を希望している男性は約7割であり、未婚男性の5-6歳年下、7歳以上年下女性の希望割合が女性の希望よりも高い。つまり、男性のほうがより若い女性を希望していることによる希望のミスマッチがある、ということもみてとれる。
【図表1】未婚男女の希望する「結婚相手との年齢差」ランキング
ここで、未婚男性側からこのデータをみるならば、「自分よりも3-4歳程度年下の女性まで」を結婚相手としてライフデザインしている場合は、約8割の女性の希望と合致するために、マッチング率が非常に高くなってくる。また女性は5-6歳年上の男性までを結婚相手としてみるならばマッチング率が高くなる、ということが指摘できる。
 
ちなみに、この国のデータは18歳から34歳までの未婚女性を調査対象としているため、35歳以上を結婚相手として考える場合は、上記の指摘の例外であることを付記しておきたい。
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生活研究部   人口動態シニアリサーチャー

天野 馨南子 (あまの かなこ)

研究・専門分野
人口動態に関する諸問題-(特に)少子化対策・東京一極集中・女性活躍推進

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