2021年02月19日

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■要旨
 
  • 東京都心部Aクラスビル の空室率は、1%を下回る極めて低い水準で推移していたが、足もとでは1.6%に上昇した。また、成約賃料は、オフィス需要に対する先行き不透明感などから下落に転じている。本稿では、東京都心部Aクラスビル市場の動向を概観した上で、2025年までの賃料と空室率の予測を行った。
     
  • 空室率は、当面の間、現時点と同水準で推移する見通しである。その後は、2023年と2025年の大量供給を受けて緩やかに上昇し、2025年には4%台へ上昇する見込みである。
     
  • 成約賃料は空室率が落ち着くなか、既に賃料の水準調整が進んでいることから、当面の間、3.4万円台で推移する見通しである。2023年以降は空室率の上昇を受けて弱含みとなり、2025年には3.2万円台(現行対比▲6%)への下落を見込む。


■目次

1. はじめに
2. 東京都心Aクラスオフィス市場の現況
  2-1. 空室率および賃料の動向
  2-2. オフィス市場の需給動向
  2-3. 「リーマン・ショック時」との比較を中心に、今後のオフィス需要を考える
3. 東京都心部Aクラスビル市場の見通し
  3-1. 経済見通し
  3-2. Aクラスビルの新規供給見通し
  3-3. Aクラスビルの空室率および成約賃料の見通し
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金融研究部   主任研究員

吉田 資 (よしだ たすく)

研究・専門分野
不動産市場、投資分析

経歴
  • 【職歴】
     2007年 住信基礎研究所(現 三井住友トラスト基礎研究所)
     2018年 ニッセイ基礎研究所

    【加入団体等】
     一般社団法人不動産証券化協会資格教育小委員会分科会委員(2020年度~)

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【「東京都心部Aクラスビル市場」の現況と見通し(2021年)】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。

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