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「東京都心部Aクラスビル市場」の現況と見通し(2021年)
金融研究部 主任研究員 吉田 資
- 東京都心部Aクラスビル の空室率は、1%を下回る極めて低い水準で推移していたが、足もとでは1.6%に上昇した。また、成約賃料は、オフィス需要に対する先行き不透明感などから下落に転じている。本稿では、東京都心部Aクラスビル市場の動向を概観した上で、2025年までの賃料と空室率の予測を行った。
- 空室率は、当面の間、現時点と同水準で推移する見通しである。その後は、2023年と2025年の大量供給を受けて緩やかに上昇し、2025年には4%台へ上昇する見込みである。
- 成約賃料は空室率が落ち着くなか、既に賃料の水準調整が進んでいることから、当面の間、3.4万円台で推移する見通しである。2023年以降は空室率の上昇を受けて弱含みとなり、2025年には3.2万円台(現行対比▲6%)への下落を見込む。
■目次
1. はじめに
2. 東京都心Aクラスオフィス市場の現況
2-1. 空室率および賃料の動向
2-2. オフィス市場の需給動向
2-3. 「リーマン・ショック時」との比較を中心に、今後のオフィス需要を考える
3. 東京都心部Aクラスビル市場の見通し
3-1. 経済見通し
3-2. Aクラスビルの新規供給見通し
3-3. Aクラスビルの空室率および成約賃料の見通し
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- 【職歴】
2007年 住信基礎研究所(現 三井住友トラスト基礎研究所)
2018年 ニッセイ基礎研究所
【加入団体等】
一般社団法人不動産証券化協会資格教育小委員会分科会委員(2020年度~)
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