2020年02月12日

改正債権法の解説(7)-続・フリマアプリトラブル―錯誤による取消

保険研究部 取締役 研究理事・ジェロントロジー推進室兼任   松澤 登

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■要旨

フリマアプリでは、消費者契約法の規律が使えない。そのため、買ったブランド品が偽物であったような場合は、まず、錯誤による無効(改正債権法では取消とされた)が主張できないかをどうかを考えることとなる。
 
錯誤は、契約の内容として、言おうとしたことと、実際に言ったこととの間に不一致がある場合に契約を無効とする規律である。典型的には、自動車を1万ドルで売ろうとして1万円で売るといってしまったような場合である。
 
また、錯誤は言おうとしたことと、実際に言ったことが一致していた場合であっても、言おうとした動機となった認識(=買おうとする物品が本物であるという認識)が誤解であった(=偽物であった)場合も無効にすることができる。ただし、相手方に表示されていなければならないので、「本物ですか?」と質問し、確認をしておく必要がある。
 
改正債権法では、現行民法で無効としている効果を取消として、錯誤に陥った(誤解をしていた)側からの取消主張だけが認められることを明確にした。また、上述の動機の錯誤も解釈で認められてきたものを明文化した。

■目次

1――はじめに
2――錯誤の法律関係
  1|錯誤とは
  2|動機の錯誤
3――改正債権法における規律
  1|錯誤の効果を無効から取消へ改正したため時効が発生
  2|動機の錯誤を明文化
  3|第三者保護の規律の明文化
4――おわりに
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保険研究部   取締役 研究理事・ジェロントロジー推進室兼任

松澤 登 (まつざわ のぼる)

研究・専門分野
一般法務、企業法務、保険法・保険業法

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【改正債権法の解説(7)-続・フリマアプリトラブル―錯誤による取消】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。

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