2025年01月21日

EUにおけるソルベンシーIIのレビューを巡る動向2024-ソルベンシーIIの改正指令が最終化-

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■要旨

EU(欧州連合)におけるソルベンシーIIのレビュー(見直し)に関しては、2019年2月11日のEC(欧州委員会)からの助言要請 を受けて、EIOPA(欧州保険年金監督局)において検討が開始され、そのプロセスがスタートしたが、5年以上にわたる検討のプロセスを経て、2024年11月5日に欧州連合理事会で採択されて、(比例原則、監督の質、報告、長期保証措置、マクロプルーデンスツール、サステナビリティリスク、グループ及び国境を越えた監督を改正する)改正指令が確定した。

この改正指令は、EU官報に掲載されて、その60日後に発効することになっており、2025年1月28日が発効日となっている。加盟国は発効後2年以内にこの改正指令を導入する必要があり、発効の2年後から適用開始されることになる。

今回のレポートは、この「レベル1」と呼ばれるソルベンシーII指令の改正内容の概要及びそれに関連しての欧州委員会やEIOPAにおける「レベル2以下」の委任規則等の検討状況について報告する。

■目次

1―はじめに
2―ソルベンシーII指令の改正内容
  1|第1の柱(定量的要件)
  2|第2の柱(定性的要件)
  3|第3の柱(報告と開示)
  4|比例措置(proportionality measures)・簡素化
3―ソルベンシーII指令の改正に対応した委任規則・実施基準等の改正の動向
  1| 技術基準に関する協議
  2| 法的手当てに関する協議
  3|ソルベンシーIIにおけるサステナビリティリスクの健全な取扱に関する最終報告書
  4|マクロプルーデンス分析を実施する保険会社の選定基準
  5|標準式におけるCCPs(中央清算機関)への直接エクスポージャーの資本要件の取扱
  6|比例措置
  7|暗号資産に対するリスク評価
  8|プルーデント・パーソン原則(PPP)の監督に関するピアレビュー結果と推奨措置の提唱
4―まとめ

(2025年01月21日「基礎研レポート」)

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