2023年07月19日

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■要旨
 
  • 仙台のオフィス市場では、昨年は大規模ビルの新規供給がないなか、空室率は低下し、成約賃料は概ね横ばいでの推移となった。一方、今年の新規供給面積は13年ぶりに1万坪を超えて約1.5万坪に達し、今後についても複数の大規模ビル開発が計画されている。本稿では、仙台のオフィスの現況を概観した上で、2027年までの賃料予測を行った。
     
  • 新規供給に関して、2023年は複数の大規模ビルが竣工し約1.5万坪に達するが、2024年から2025年は一段落する見通しである。一方、仙台市の生産年齢人口は減少基調で推移しており、コロナ禍で悪化した東北地方の「企業の経営環境」と「雇用環境」についても本格回復に至っておらず、オフィスワーカーの大幅な増加は見込み難い状況にある。さらに、テレワークを採り入れた新たな働き方が情報通信業等を中心に定着するなか、ワークプレイスの見直しを検討する動きが仙台市でも広がる可能性がある。以上を鑑みると、仙台市のオフィス需要は力強さに欠けることが予想され、空室率は2023年の大量供給に伴い上昇した後、高止まりで推移すると予測する。
     
  • 仙台のオフィス成約賃料は、需給バランスの緩和に伴い、緩やかに下落基調で推移する見通しである。2022年を100 とした場合、2023年の賃料は「99」、2027年の賃料は「96」への下落を予想する。ただし、2018年の賃料水準(93)を上回り、大幅な賃料下落には至らない。

■目次

1. はじめに
2. 仙台オフィス市場の現況
  2-1. 空室率および賃料の動向
  2-2. オフィス市場の需給動向
  2-3. 空室率と募集賃料のエリア別動向
3. 仙台オフィス市場の見通し
  3-1. 新規需要の見通し
  3-2. オフィスビルの新規供給見通し
  3-3. 賃料見通し
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金融研究部   主任研究員

吉田 資 (よしだ たすく)

研究・専門分野
不動産市場、投資分析

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