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- 消費者物価(全国22年3月)-コアCPIは22年4月以降、2%前後の伸びが続く見通し
2022年04月22日
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1.コアCPI上昇率は前月から0.2ポイント拡大
コアCPIの内訳をみると、ガソリン(2月:前年比22.2%→3月:同19.4%)、灯油(2月:前年比33.5%→3月:同30.6%)は伸びが鈍化したが、電気代(2月:前年比19.7%→3月:同21.6%)、ガス代(2月:前年比16.5%→3月:同18.1%)が前月から伸びを高めたため、エネルギー価格の上昇率は2月の前年比20.5%から同20.8%へと若干高まった。

コアCPI上昇率を寄与度分解すると、エネルギーが1.53%(2月:1.47%)、食料(生鮮食品を除く)が0.46%(2月:0.37%)、携帯電話通信料が▲1.48%(2月:同▲1.54%)、その他が0.29%(2月:0.30%)であった。
2.価格転嫁がさらに進む
3.コアCPI上昇率は22年4月に2%へ
一方、上昇ペースの一段の加速が見込まれるのは食料品(除く生鮮食品)である。食料品は21年7月の前年比0.1%と上昇に転じた後、22年3月には同2.0%まで上昇率が高まったが、川上段階の物価は、輸入物価が前年比で20%台半ば、食料品の国内企業物価が前年比で3%台後半の高い伸びとなっている。食料品(除く生鮮食品)の物価上昇率が2%を超えた15年10~12月と比べると、川上段階(輸入物価、国内企業物価)の上昇率は現在が当時を大きく上回っている。
川上段階の物価上昇を消費者向けの販売価格に転嫁する動きがさらに広がることにより、食料品(生鮮食品を除く)の物価上昇率は夏場には3%程度まで加速する可能性が高い。
4月には、エネルギー価格の上昇幅が若干縮小する一方、携帯電話通信料の下落率が大きく縮小し、コアCPI上昇率への寄与度が前年比▲1.48%から同▲0.4%まで縮小することが見込まれる。さらに、食料品の伸びがさらに高まること、年度替わりの値上げが一定程度行われることから、4月のコアCPI上昇率は2%程度まで高まる可能性が高い。その後、エネルギー価格の上昇ペースは鈍化傾向が続くものの、円安による物価上昇圧力が高まる中で、食料品に加え、日用品や衣料品などでも価格転嫁の動きが広がることから、22年中は2%前後の推移が続くことが予想される。
川上段階の物価上昇を消費者向けの販売価格に転嫁する動きがさらに広がることにより、食料品(生鮮食品を除く)の物価上昇率は夏場には3%程度まで加速する可能性が高い。
4月には、エネルギー価格の上昇幅が若干縮小する一方、携帯電話通信料の下落率が大きく縮小し、コアCPI上昇率への寄与度が前年比▲1.48%から同▲0.4%まで縮小することが見込まれる。さらに、食料品の伸びがさらに高まること、年度替わりの値上げが一定程度行われることから、4月のコアCPI上昇率は2%程度まで高まる可能性が高い。その後、エネルギー価格の上昇ペースは鈍化傾向が続くものの、円安による物価上昇圧力が高まる中で、食料品に加え、日用品や衣料品などでも価格転嫁の動きが広がることから、22年中は2%前後の推移が続くことが予想される。
(お願い)本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本誌は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
(2022年04月22日「経済・金融フラッシュ」)
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03-3512-1836
経歴
- ・ 1992年:日本生命保険相互会社
・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
・ 2019年8月より現職
・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2018年~ 統計委員会専門委員
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