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- ロシアGDP(2020年4-6月期)-▲8.0%の急減速も、金融危機よりは軽微
2020年09月10日
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1.結果の概要:4-6月期は前年同期比▲8.0%の急減速
1 bloomberg集計の中央値。以下の予想値も同様。
2.結果の詳細:金融危機時よりは軽微
今回の結果は、8月11日に公表されていた予備推計値(前年同期比▲8.5%)から上方修正された形となった。
同時に公表された産業分類別の伸び率を見ると(図表3)、4-6月期は多くの産業で大幅マイナスとなった。プラスを維持したのは、「第一次産業」「金融」「政府サービス」のみであり、他方、「飲食・居住サービス」は前年同期比▲56.9%、「自家利用2」が同▲46.0%、「その他サービス」が同▲28.6%、「文化・芸術サービス」が▲28.0%とサービス産業を中心に激しい落ち込みとなった。
3月下旬以降の厳しい封じ込め政策(非労働日の設定)により多くの産業が活動停止を余儀なくされており、なかでもモスクワ市では対面サービス産業がほぼ6月いっぱいまで営業ができなかったことから、こうした産業が大きく落ち込んだと見られる。
同時に公表された産業分類別の伸び率を見ると(図表3)、4-6月期は多くの産業で大幅マイナスとなった。プラスを維持したのは、「第一次産業」「金融」「政府サービス」のみであり、他方、「飲食・居住サービス」は前年同期比▲56.9%、「自家利用2」が同▲46.0%、「その他サービス」が同▲28.6%、「文化・芸術サービス」が▲28.0%とサービス産業を中心に激しい落ち込みとなった。
3月下旬以降の厳しい封じ込め政策(非労働日の設定)により多くの産業が活動停止を余儀なくされており、なかでもモスクワ市では対面サービス産業がほぼ6月いっぱいまで営業ができなかったことから、こうした産業が大きく落ち込んだと見られる。
2 自家利用の財・サービス。便宜的に第三次産業(その他)に含めた。
ロシアの4-6月期の成長は急減速したものの、足もとでは封じ込め政策が緩和されており、経済活動も回復傾向にある。ただし、月次データでは、消費活動と比較して生産活動の戻りが鈍く、世界的な原油需要の低下とそれに伴う減産で回復力が弱くなっていると見られる(図表6)。
(お願い)本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本誌は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
(2020年09月10日「経済・金融フラッシュ」)
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経歴
- 【職歴】
2006年 日本生命保険相互会社入社(資金証券部)
2009年 日本経済研究センターへ派遣
2010年 米国カンファレンスボードへ派遣
2011年 ニッセイ基礎研究所(アジア・新興国経済担当)
2014年 同、米国経済担当
2014年 日本生命保険相互会社(証券管理部)
2020年 ニッセイ基礎研究所
2023年より現職
・SBIR(Small Business Innovation Research)制度に係る内閣府スタートアップ
アドバイザー(2024年4月~)
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会 検定会員
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