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通勤時間と幸福度の関係―在宅勤務拡大で幸福度は高まるか?―
保険研究部 准主任研究員 岩﨑 敬子
新型コロナウイルス感染症の拡大は、在宅勤務を含めたリモートワークの制度拡大のきっかけになっている。こうした中で在宅勤務による様々なストレスが報告されている一方で、在宅勤務になってこれまで通勤や身支度にかかっていた時間を節約できることで、生活の質が向上したと感じている方もいるのではないだろうか。実際に通勤時間と幸福度の間には負の相関が見られることがこれまで欧米で行われてきたいくつかの研究で報告されている。しかし、日本での通勤時間と幸福度の関係に関する研究はこれまでほとんど無い。そこで、本稿では日本での状況をとらえるために、ニッセイ基礎研究所が行った独自の調査を用いた分析結果を紹介する。本分析では日本でも通勤時間と幸福感の間には負の関係が見られることが確認された。
■目次
1――はじめに
2――調査の概要
3――幸福度と通勤時間の分布
1| 幸福度の分布
2| 片道通勤時間の分布
4――幸福度と通勤時間の関係
1| 通勤時間別の幸福度の平均値
2| 通勤時間と幸福度の関係を重回帰分析で捉える
5――本分析の貢献と課題
6――おわりに
03-3512-1882
- 【職歴】
2010年 株式会社 三井住友銀行
2015年 独立行政法人日本学術振興会 特別研究員
2018年 ニッセイ基礎研究所 研究員
2021年7月より現職
【加入団体等】
日本経済学会、行動経済学会、人間の安全保障学会
博士(国際貢献、東京大学)
2022年 東北学院大学非常勤講師
2020年 茨城大学非常勤講師
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