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- アジア新興国・地域の経済見通し~景気刺激策と輸出底打ちで緩やかな回復へ
2015年12月25日
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- アジア新興国・地域の2015年7-9月期の成長率は前年同期比+5.4%増と、前期の同5.2%増から上昇した。期待された資源安による内需拡大や先進国の景気回復による輸出の持ち直しは弱いものの、各国・地域が更なる景気の下振れを懸念して景気刺激策を相次ぎ打ち出しており、景気は底打ちの兆しが見られる。
- 消費者物価上昇率は、国際商品市況の下落を背景に昨年後半から大きく低下しており、7-9月期も低水準で推移した。先行きは通貨安が上昇要因になるものの、原油価格の下落や緩慢な景気回復によって物価上昇は緩やかなものとなるだろう。
- 金融政策は、緩やかな物価上昇と米国の利上げ開始による通貨下落圧力が見込まれるものの、米国に追随して利下げした各国とは異なり、本稿対象の7ヵ国・地域では景気への配慮から当面は緩和的な金融政策を続けるものと予想する。16年はインド・インドネシアの小幅の利下げを見込む。
- 先行きの成長率は当面は政策効果で回復に向かい、16年以降は輸出の底打ちと消費者・企業のマインドの改善によって2016年以降も回復基調が続くと見ている。もっとも原材料や機械・設備など輸入の増加で外需の寄与は限定的となり、内需中心の緩やかな回復となるだろう。
(2015年12月25日「Weekly エコノミスト・レター」)
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経歴
- 【職歴】
2008年 日本生命保険相互会社入社
2012年 ニッセイ基礎研究所へ
2014年 アジア新興国の経済調査を担当
2018年8月より現職
斉藤 誠のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
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