2020年03月02日

EIOPAがソルベンシーIIの2020年レビューに関するCPを公表(11)-SCR(その2)及びMCR-

中村 亮一

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■要旨

ソルベンシーIIに関しては、レビューの第2段階として、ソルベンシーIIの枠組みの見直しが2021年までに行われる予定となっており、その検討が既にスタートしている。欧州委員会は、EIOPA(欧州保険年金監督局)に対して、2019年2月11日に指令2009/138/EC2(ソルベンシーII)のレビューに関する助言要請 を行った。これを受けて、EIOPAが検討を進めていたが、2019年10月15日に、ソルベンシーIIの2020年レビューにおける技術的助言に関するコンサルテーション・ペーパー(以下、「今回のCP」という)を公表 した。

これまで8回のレポートで、今回のCPの具体的内容について報告してきており、前回のレポートでは、「SCR(ソルベンシー資本要件)」の一部の項目について報告した。

今回のレポートでは、「SCR(ソルベンシー資本要件)」の残りの項目及び「MCR(最低資本要件)」に関する項目について、欧州委員会からの助言要請、問題の特定及びEIOPAの助言内容を中心に報告する。

■目次

1―はじめに
2―SCRのうちの「カウンターパーティ・デフォルトリスク」
  1|欧州委員会からの助言要請の内容
  2|以前の助言内容
  3|関連法規
  4|問題の特定
  5|分析内容
  6|助言内容
3―SCRのうちの「引受けリスクの較正」
  1|欧州委員会からの助言要請の内容
  2|以前の助言内容
  3|関連法規
  4|問題の特定
  5|分析
  6|助言内容
4―SCRのうちの「リスク軽減手法」
  1|欧州委員会からの助言要請の内容
  2|以前の助言内容
  3|問題の特定
  4|助言内容
5―SCRのうちの「外部格付けへの依存度の低減」
  1|欧州委員会からの助言要請の内容
  2|以前の助言内容
  3|問題の特定
  4|助言内容
6―SCRのうちの「国債に関する移行措置」
  1|欧州委員会からの助言要請の内容
  2|関連法規
  3|問題の特定
  4|分析
  5|助言内容
7―MCR
  1|欧州委員会からの助言要請の内容
  2|以前の助言内容
  3|関連法規
  4|MCRの算出
  5|最低資本要件の不遵守
8―まとめ
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中村 亮一

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