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アベノミクスの設備投資促進策 - 国内投資底上げに向けた「異次元」の措置が必要

社会研究部 上席研究員 百嶋 徹
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1―はじめに
2―設備投資促進策の必要性
1│設備の老朽化が生産性の低下を招いている
2│製造業の資金ポジションはそもそも余剰ではない
3―設備投資促進策の分類と内容
1│設備投資減税
2│補助金制度
4―設備投資促進策の効果比較
5―政策的インプリケーション
1│支援対象についての視点
2│政策変数設定についての視点
3│法人税引下げと設備投資促進策との関連
4│地方も国と歩調を合わせた取組が必要
6―おわりに
■introduction
政府は6月14日、アベノミクスの第三の矢である成長戦略「日本再興戦略」を閣議決定した。この中の産業基盤を強化するためのアクションプラン「日本産業再興プラン」において、経済成長の牽引役の一つとなる設備投資を、税制・予算・金融・規制改革・制度整備といったあらゆる施策を総動員して、今後3年間でリーマンショック前の水準である年70兆円(2012年度対比10%増)に回復させるという成果目標(KPI:Key Performance Indicator)が掲げられた 。さらに安倍首相は、今秋に「思い切った設備投資減税」を柱とする成長戦略の第2弾を取りまとめる考えを早々に示している。
そこで本稿では、投資減税などの企業の設備投資を促すための施策の必要性を確認した上で、設備投資促進策を分類してその内容を紹介し、簡単なモデルを用いて各施策の政策効果の比較を行うこととしたい。そして、最終的に、これらの考察を通じて、国内投資底上げのための効果的施策の在り方を整理することとしたい。
(2013年07月31日「基礎研レポート」)

社会研究部 上席研究員
百嶋 徹 (ひゃくしま とおる)
研究・専門分野
企業経営、産業競争力、産業政策、イノベーション、企業不動産(CRE)、オフィス戦略、AI・IOT・自動運転、スマートシティ、CSR・ESG経営
03-3512-1797
- 【職歴】
1985年 株式会社野村総合研究所入社
1995年 野村アセットマネジメント株式会社出向
1998年 ニッセイ基礎研究所入社 産業調査部
2001年 社会研究部門
2013年7月より現職
・明治大学経営学部 特別招聘教授(2014年度~2016年度)
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会 検定会員
・(財)産業研究所・企業経営研究会委員(2007年)
・麗澤大学企業倫理研究センター・企業不動産研究会委員(2007年)
・国土交通省・合理的なCRE戦略の推進に関する研究会(CRE研究会) ワーキンググループ委員(2007年)
・公益社団法人日本ファシリティマネジメント協会CREマネジメント研究部会委員(2013年~)
【受賞】
・日経金融新聞(現・日経ヴェリタス)及びInstitutional Investor誌 アナリストランキング 素材産業部門 第1位
(1994年発表)
・第1回 日本ファシリティマネジメント大賞 奨励賞受賞(単行本『CRE(企業不動産)戦略と企業経営』)
百嶋 徹のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2025/04/03 | 企業不動産(CRE)は社会的価値創出のプラットフォームに-「外部不経済」の除去と「外部経済効果」の創出 | 百嶋 徹 | 研究員の眼 |
2025/03/31 | 「社会的ミッション起点の真のCSR経営」の再提唱-企業の目的は利益追求にあらず、社会的価値創出にあり | 百嶋 徹 | 基礎研レポート |
2025/01/22 | 社会的インパクトをもたらすスマートシティ-CRE(企業不動産)を有効活用したグリーンフィールド型開発に期待 | 百嶋 徹 | 基礎研レポート |
2024/10/08 | EVと再エネの失速から学ぶべきこと-脱炭素へのトランジション(移行)と多様な選択肢の重要性 | 百嶋 徹 | 基礎研マンスリー |
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