- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 金融・為替 >
- 金融政策 >
- 日銀短観(6月調査)予測~大企業製造業の業況判断D.I.は24ポイント低下の▲32と予想、リーマン級の落ち込みに
2020年06月17日
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
■要旨
- 6月調査短観では、緊急事態宣言発令後の経済活動失速の影響を受け、リーマンショック後に匹敵する急激な景況感の落ち込みが示されると予想する。大企業製造業では海外でのロックダウンに伴う輸出の減少、外出自粛による国内製品需要の落ち込み、サプライチェーン混乱による部品の調達難などを受けて景況感が大幅に悪化すると見込まれる。非製造業も、入国規制に伴う訪日客の途絶に加え、外出自粛や休業に伴う売上の急減などから景況感が大幅に悪化すると予想される。
- なお、既に国内外で経済活動が段階的に再開されており、今後の景気回復が見込まれるため、大企業の先行きの景況感は持ち直しが示されるだろう。ただし、景気回復は緩慢との見方が一般的であるほか、感染第2波への警戒もあり、改善は小幅に留まるだろう。
- 2020年度の設備投資計画(全規模全産業)は、前年度比3.0%減(前回調査時点では同0.4%減)に下方修正されると予想している。例年、6月調査では計画の具体化に伴って上方修正される傾向が極めて強い。しかし、今回は新型コロナの感染拡大に伴う収益の大幅な悪化や、事業環境の強い先行き不透明感を受けて、企業の一部で設備投資の撤回や先送りの動きが台頭し、この時期としては異例の下方修正になると見ている。
- 今回の短観は、緊急事態宣言発令後の経済活動失速が企業にどの程度の悪影響を与えたかを計る大きな材料と位置付けられる。全体的に悪化が見込まれるが、業況判断D.I.の足元の低下幅、先行きにかけての方向感、設備投資計画の下方修正状況など注目すべき点は多い。そうした中、とりわけ注目されるのが資金繰り判断D.I.の下落幅だ。前回調査以降、休業や売上の急減に伴って企業の資金繰りは逼迫度を増したとみられる。政府・日銀は資金繰り対策を打ち出してきたが、その効果が問われることになる。
■目次
6月短観予測:緊急事態宣言の影響で景況感は大幅続落、設備投資計画も弱気化
・新型コロナの影響が深刻化
・今年度設備投資計画は異例の下方修正
・注目ポイント:緊急事態宣言発令後の経済活動失速の影響
・日銀金融政策への影響は限定的か
6月短観予測:緊急事態宣言の影響で景況感は大幅続落、設備投資計画も弱気化
・新型コロナの影響が深刻化
・今年度設備投資計画は異例の下方修正
・注目ポイント:緊急事態宣言発令後の経済活動失速の影響
・日銀金融政策への影響は限定的か
(2020年06月17日「Weekly エコノミスト・レター」)
このレポートの関連カテゴリ

03-3512-1870
経歴
- ・ 1998年 日本生命保険相互会社入社
・ 2007年 日本経済研究センター派遣
・ 2008年 米シンクタンクThe Conference Board派遣
・ 2009年 ニッセイ基礎研究所
・ 順天堂大学・国際教養学部非常勤講師を兼務(2015~16年度)
上野 剛志のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2025/03/21 | 円相場に漂う不気味な気配~マーケット・カルテ4月号 | 上野 剛志 | 基礎研マンスリー |
2025/03/21 | 資金循環統計(24年10-12月期)~個人金融資産は2230兆円と前年比86兆円増加も実質では前年割れ、定期預金が純流入に | 上野 剛志 | 経済・金融フラッシュ |
2025/03/19 | 日銀短観(3月調査)予測~大企業製造業の業況判断DIは2ポイント低下の12と予想、トランプ関税の影響度に注目 | 上野 剛志 | Weekly エコノミスト・レター |
2025/03/07 | 長期金利の上昇は続くのか?~16年ぶり1.5%到達後の金利見通し | 上野 剛志 | Weekly エコノミスト・レター |
新着記事
-
2025年03月28日
就労世代の熱中症リスクと生活習慣~レセプトデータと健診データを使った分析 -
2025年03月28日
コミュニティ賃貸の推進に向けて-対人不安を踏まえた段階的参加の仕組みづくり- -
2025年03月28日
サステナビリティに関する意識と消費者行動2024(3)-消費者のサステナ意識・行動ギャップを解く4つのアプローチ -
2025年03月27日
空き家所有者が「売る・貸す」選択に踏み出すためには-空き家所有者の意識変容に向けた心理的アプローチの一考察- -
2025年03月27日
経過措置終了に伴う企業の現状と今後の対応方針~東証市場再編後に残された課題~
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年11月27日
News Release
-
2024年07月01日
News Release
-
2024年04月02日
News Release
【日銀短観(6月調査)予測~大企業製造業の業況判断D.I.は24ポイント低下の▲32と予想、リーマン級の落ち込みに】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
日銀短観(6月調査)予測~大企業製造業の業況判断D.I.は24ポイント低下の▲32と予想、リーマン級の落ち込みにのレポート Topへ