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堅実な30代の住宅ローン返済-変動金利の割合が増加するも、貯蓄を行い金利上昇に備え

清水 仁志
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住宅ローンにおける30代の存在感が増している。銀行の住宅ローンビジネスの積極化、金融緩和による金利低下などを背景に、30代の世帯で住宅ローンを支払っている割合は、2005年の31.7%から、2018年には49.1%に急増した。
低金利、住宅ローン減税などの政策が大規模に行われ、住宅市場が活況を呈しているのは事実であるが、その担い手となっている30代は返済期間が長く、様々なリスクに直面する可能性がある。
マクロでみれば、金利上昇による利息支払い増加、景気後退局面における非正規労働者失業にともなう世帯収入減少リスクなどが挙げられるが、これらリスクはある程度吸収可能と考える。
一方、ミクロでみれば世帯ごとに抱えるリスクの度合いは大きく異なり、今後とも経済への影響が大きい住宅市場における、若年層の住宅ローン動向には十分に留意する必要があろう。
■目次
1――はじめに
2――実効金利の大幅低下により、家計への負担は減少
3――高い貯蓄志向~金利上昇時の期日前返済も視野に~
4――雇用環境悪化による配偶者の収入減少リスクも、世帯主の収入でコントロールされている
5――おわりに
(2019年03月18日「基礎研レター」)
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