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- 【アジア・新興国】東南アジアの経済見通し~景気は内需を中心に堅調維持も、資金流出と貿易摩擦のリスクに注意
2018年06月22日
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■要旨
- 東南アジア経済は、輸出主導型の景気回復によって堅調に推移している。昨年、海外経済の回復やITサイクルの改善を受けて好調が続いた輸出は今年に入って増勢が鈍化してきている。内需は、企業業績の改善による設備投資の拡大や政府のインフラプロジェクトの進展などから総固定資本形成が復調しており、また民間消費も雇用・所得環境の改善と物価の安定を背景に堅調な伸びを維持している。
- 消費者物価上昇率は、コアインフレの上昇に原油価格の上昇と通貨安による輸入インフレが加わって上昇を続けるが、来年には景気の伸び悩みを背景に落ち着いていくだろう。
- 金融政策は、内需が本格回復に至っていない国もあるものの、当面インフレ圧力が高まり、欧米の金融政策の正常化による自国通貨の下落も見込まれるため、段階的な金融引締め策が進められるだろう。
- 経済の先行きは、輸出が減速する一方で民間投資の回復が続き、堅調を維持すると予想する。国別に成長率予想を比較すると、18年は昨年好調だったマレーシアが減速するものの、その他の国は内需拡大を背景に前年並みか、前年を上回る成長を予想する。19年は、インドネシアが持続的に拡大する一方、輸出の増勢鈍化を背景にマレーシアとタイが低下、フィリピンとベトナムは堅調な内需が支えとなって若干の低下に止まるだろう。
■目次
1.東南アジア経済の概況と見通し
・経済概況:輸出主導の景気回復で堅調に推移
・物価:当面は上昇続くも、来年には一服
・金融政策:緩和的な金融政策が終了し、利上げ局面に突入
・経済見通し:内需を中心に堅調を維持
2.各国経済の見通し
・2-1.マレーシア
・2-2.タイ
・2-3.インドネシア
・2-4.フィリピン
・2-5.ベトナム
1.東南アジア経済の概況と見通し
・経済概況:輸出主導の景気回復で堅調に推移
・物価:当面は上昇続くも、来年には一服
・金融政策:緩和的な金融政策が終了し、利上げ局面に突入
・経済見通し:内需を中心に堅調を維持
2.各国経済の見通し
・2-1.マレーシア
・2-2.タイ
・2-3.インドネシア
・2-4.フィリピン
・2-5.ベトナム
(2018年06月22日「Weekly エコノミスト・レター」)
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経歴
- 【職歴】
2008年 日本生命保険相互会社入社
2012年 ニッセイ基礎研究所へ
2014年 アジア新興国の経済調査を担当
2018年8月より現職
斉藤 誠のレポート
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