- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 経済 >
- 日本経済 >
- 世界貿易が直面するリスク-保護主義よりも労働市場の再構築を
2018年04月20日
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
■要旨
世界貿易機関(WTO)が4月12日に公表した貿易統計によれば、世界貿易量の伸び率は17年に前年比+4.7%となり、18年も世界経済の好調を背景として同+4.4%になると見込んでいる。しかし、足元の自由貿易体制は揺らいでおり、米中貿易戦争が世界貿易を減速させるリスクとなりつつある。
発端は米国のトランプ大統領による保護主義的な貿易政策の発表であったが、その背景には何があるのであろうか。その理由を、大統領の支持基盤となる人々の属性を明らかにすることで理解し、保護主義のもたらす悪影響について経済理論を用いて考える。
保護主義は、経済成長や雇用確保を実現する最良の手段とはならない。労働者が新たな産業に適応するように教育面の支援を強化していくことが重要なのである。
■目次
1――世界貿易の現状
1|世界貿易は17年に回復が鮮明に
2|商品貿易はアジア地域が牽引
3|商業サービス貿易も回復基調に
4|世界貿易は18年も好調を維持
2――保護主義というリスク、保護主義に駆り立てるもの
3――関税率引き上げの悪影響、保護主義は最良の選択肢ではない
4――労働市場の再構築を、必要なのは人材育成
世界貿易機関(WTO)が4月12日に公表した貿易統計によれば、世界貿易量の伸び率は17年に前年比+4.7%となり、18年も世界経済の好調を背景として同+4.4%になると見込んでいる。しかし、足元の自由貿易体制は揺らいでおり、米中貿易戦争が世界貿易を減速させるリスクとなりつつある。
発端は米国のトランプ大統領による保護主義的な貿易政策の発表であったが、その背景には何があるのであろうか。その理由を、大統領の支持基盤となる人々の属性を明らかにすることで理解し、保護主義のもたらす悪影響について経済理論を用いて考える。
保護主義は、経済成長や雇用確保を実現する最良の手段とはならない。労働者が新たな産業に適応するように教育面の支援を強化していくことが重要なのである。
■目次
1――世界貿易の現状
1|世界貿易は17年に回復が鮮明に
2|商品貿易はアジア地域が牽引
3|商業サービス貿易も回復基調に
4|世界貿易は18年も好調を維持
2――保護主義というリスク、保護主義に駆り立てるもの
3――関税率引き上げの悪影響、保護主義は最良の選択肢ではない
4――労働市場の再構築を、必要なのは人材育成
(2018年04月20日「基礎研レター」)
このレポートの関連カテゴリ
03-3512-1790
経歴
- 【職歴】
2011年 日本生命保険相互会社入社
2017年 日本経済研究センター派遣
2018年 ニッセイ基礎研究所へ
2021年より現職
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会検定会員
鈴木 智也のレポート
| 日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
|---|---|---|---|
| 2025/09/16 | 外国人問題が争点化した背景-取り残されたと憤る層を包摂する政策を | 鈴木 智也 | 研究員の眼 |
| 2025/06/23 | 内国歳入法899条項(案)-TACOで終わらなければ、日本にも影響か? | 鈴木 智也 | 研究員の眼 |
| 2025/04/10 | 日米交渉、為替条項はどうなる?-トランプ1.0の宿題 | 鈴木 智也 | 研究員の眼 |
| 2025/04/08 | トランプ政権の時間軸-世界や米国の有権者はいつまで我慢できるのか | 鈴木 智也 | 研究員の眼 |
新着記事
-
2025年11月06日
世の中は人間よりも生成AIに寛大なのか? -
2025年11月06日
働く人の飲酒量とリスク認識:適正化に気づくのはどのような人か -
2025年11月06日
Meta、ByteDanceのDSA違反の可能性-欧州委員会による暫定的見解 -
2025年11月06日
財政赤字のリスクシナリオ -
2025年11月06日
老後の住宅資産の利活用について考える
お知らせ
-
2025年07月01日
News Release
-
2025年06月06日
News Release
-
2025年04月02日
News Release
【世界貿易が直面するリスク-保護主義よりも労働市場の再構築を】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
世界貿易が直面するリスク-保護主義よりも労働市場の再構築をのレポート Topへ










