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- 【東南アジア経済】ASEANの貿易統計(7月号)~輸出は一段と上昇し、好調が鮮明に
2017年07月11日
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                                                                        シンガポールの17年5月の輸出額(石油と再輸出除く)は前年同月比3.1%減(前月:同4.2%減と、医薬品の落ち込みが続いて2ヵ月連続のマイナスとなった。輸出の伸びは医薬品の変動によって上下しながらも、基調としては主力の電子製品と石油化学製品の需要が回復して増加傾向にあると見られるが、足元ではベース効果の剥落によって輸出の勢いが鈍ってきている。なお、総輸出額は前年同月比9.4%増(前月:同0.5%増)、総輸入額も同15.5%増(前月:同3.7%増)と、それぞれ大きく上昇した結果、貿易収支は33.2億ドルの黒字と、前月から7.3億ドル黒字が縮小した(図表11)。
輸出(石油と再輸出除く)を品目別に見ると、まず全体の約3割を占める電子製品は同5.0%増と、伸び悩んだ前月(同0.3%増)から再び上昇した(図表12)。電子製品の内訳を見ると、通信機器(同0.4%減)とダイオード・トランジスタ(同1.1%減)が引き続き低迷した一方、IC(同28.7%増)やPC(同61.7%増)、PC部品(同23.9%増)が大幅な増加となり、品目毎にバラつきがみられる。また電子製品と同じく全体の約3割を占める化学は同3.2%増と、前月の同15.1%減からプラスに転じた。化学製品の内訳を見ると、医薬品が同15.8%減(前月:同42.0%増)と低迷する一方、石油化学製品が同17.1%増(前月:同9.5%増)と二か月ぶりの二桁成長となった。
            輸出(石油と再輸出除く)を品目別に見ると、まず全体の約3割を占める電子製品は同5.0%増と、伸び悩んだ前月(同0.3%増)から再び上昇した(図表12)。電子製品の内訳を見ると、通信機器(同0.4%減)とダイオード・トランジスタ(同1.1%減)が引き続き低迷した一方、IC(同28.7%増)やPC(同61.7%増)、PC部品(同23.9%増)が大幅な増加となり、品目毎にバラつきがみられる。また電子製品と同じく全体の約3割を占める化学は同3.2%増と、前月の同15.1%減からプラスに転じた。化学製品の内訳を見ると、医薬品が同15.8%減(前月:同42.0%増)と低迷する一方、石油化学製品が同17.1%増(前月:同9.5%増)と二か月ぶりの二桁成長となった。
                                                                        フィリピンの17年5月の輸出額は前年同月比13.7%増と、前月の同19.1%増から低下したものの、3ヵ月連続の二桁増を記録した。輸出は16年から資源価格の上昇を受けて一次産品を中心に緩やかに持ち直し、年後半には主力の電子製品も増加に転じて大幅な拡大傾向が続いている。一方、輸入額は前年同月比16.6%増(前月:同0.1%減)と上昇した。結果、貿易収支は27.5億ドルの赤字と、前月から10.0億ドル赤字が拡大した(図表13)。
輸出シェア上位10品目を見ると、まず輸出全体の約5割を占める電子製品は同17.8%増と、前月の同10.1%増から上昇した(図表14)。電子製品の内訳を見ると、半導体デバイス(同19.6%増)が高水準を維持するとともに、前月に下振れた電子データ処理機(同16.7%増)も回復した。一方で計測制御機器(同3.6%減)と遠距離通信機器(同24.3%減)は落ち込んだ。その他9品目については、ココナッツオイル(同62.5%増)、その他鉱業製品(同47.5%増)、イグニッション・ワイヤーセット(同23.9%増)、金属部品(同21.7%増)、金(19.7%増)、機械・輸送用機器(同2.6%増)、化学(同0.0%増)と、増加した品目が多かった。一方、その他製造品(同4.6%減)と木工製品・家具(同19.6%減)は減少した。
            輸出シェア上位10品目を見ると、まず輸出全体の約5割を占める電子製品は同17.8%増と、前月の同10.1%増から上昇した(図表14)。電子製品の内訳を見ると、半導体デバイス(同19.6%増)が高水準を維持するとともに、前月に下振れた電子データ処理機(同16.7%増)も回復した。一方で計測制御機器(同3.6%減)と遠距離通信機器(同24.3%減)は落ち込んだ。その他9品目については、ココナッツオイル(同62.5%増)、その他鉱業製品(同47.5%増)、イグニッション・ワイヤーセット(同23.9%増)、金属部品(同21.7%増)、金(19.7%増)、機械・輸送用機器(同2.6%増)、化学(同0.0%増)と、増加した品目が多かった。一方、その他製造品(同4.6%減)と木工製品・家具(同19.6%減)は減少した。
(お願い)本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本誌は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
(2017年07月11日「経済・金融フラッシュ」)
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経歴
                            - 【職歴】
 2008年 日本生命保険相互会社入社
 2012年 ニッセイ基礎研究所へ
 2014年 アジア新興国の経済調査を担当
 2018年8月より現職
斉藤 誠のレポート
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