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- 【1-3月期米GDP】前期比年率+0.7%、個人消費の低迷で14年1‐3月期以来の低成長
2017年05月01日
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輸出を仔細にみると、財輸出が前期比年率+8.3%(前期:▲6.7%)、サービス輸出が+1.2%(前期:▲0.1%)といずれも前期からプラスに転じた(図表7)。財輸出では自動車を除く資本財が▲5.1%(前期:+8.4%)と前期からマイナスに転じたものの、工業用原料が+26.7%(前期:▲2.5%)となったほか、自動車関連が+43.5%(前期:▲10.6%)と前期から大幅なプラスに転じた。
一方、輸入では、サービス輸入が+2.6%(前期:+0.7%)と前期から伸びが加速したものの、財輸入が+4.5%(前期:+10.9%)と前期から伸びが鈍化した(図表8)。財輸入では石油製品が+25.0%(前期:▲4.6%)と前期から大幅なプラスに転じたほか、自動車を除く資本財も+8.7%(前期:+5.9%)と前期から伸びが加速した。しかしながら、自動車関連を除く消費財が+1.9%(前期:+15.1%)と前期から大幅に伸びが鈍化したことで、輸入全体の伸びを押下げた。
一方、輸入では、サービス輸入が+2.6%(前期:+0.7%)と前期から伸びが加速したものの、財輸入が+4.5%(前期:+10.9%)と前期から伸びが鈍化した(図表8)。財輸入では石油製品が+25.0%(前期:▲4.6%)と前期から大幅なプラスに転じたほか、自動車を除く資本財も+8.7%(前期:+5.9%)と前期から伸びが加速した。しかしながら、自動車関連を除く消費財が+1.9%(前期:+15.1%)と前期から大幅に伸びが鈍化したことで、輸入全体の伸びを押下げた。
(物価・名目値)PCE価格指数は上昇基調が持続も、コア価格指数は安定
1-3月期のGDP価格指数は、前期比年率+2.3%(前期:+2.1%)と前期から伸びが加速、市場予想(同+2.0%)も上回った。名目GDP成長率は前期比年率+3.0%(前期:同+4.2%)と、前期から低下した(図表9)。
FRBが物価の指標として注目するPCE価格指数2は、前期比年率+2.4%、前年同期比+2.0%(前期:+2.0%、+1.4%)となった(図表10)。さらに、食料品とエネルギーを除いたコアPCE価格指数は前期比年率+2.0%、前年同期比+1.7%(前期:+1.3%、+1.7%)となった。
PCE価格指数(前年同期比)はエネルギー価格の持ち直しもあり、15年7-9月期の+0.3%を底に緩やかな上昇基調が持続しており、FRBの物価目標(2%)に到達した。一方、FRBが物価動向を判断する上で重視しているコア価格指数の方は、3期連続で同水準となっているため、エネルギー価格の上昇が物価全体を押上げる状況にはなっておらず、物価は総じて安定していると言えよう。
1-3月期のGDP価格指数は、前期比年率+2.3%(前期:+2.1%)と前期から伸びが加速、市場予想(同+2.0%)も上回った。名目GDP成長率は前期比年率+3.0%(前期:同+4.2%)と、前期から低下した(図表9)。
FRBが物価の指標として注目するPCE価格指数2は、前期比年率+2.4%、前年同期比+2.0%(前期:+2.0%、+1.4%)となった(図表10)。さらに、食料品とエネルギーを除いたコアPCE価格指数は前期比年率+2.0%、前年同期比+1.7%(前期:+1.3%、+1.7%)となった。
PCE価格指数(前年同期比)はエネルギー価格の持ち直しもあり、15年7-9月期の+0.3%を底に緩やかな上昇基調が持続しており、FRBの物価目標(2%)に到達した。一方、FRBが物価動向を判断する上で重視しているコア価格指数の方は、3期連続で同水準となっているため、エネルギー価格の上昇が物価全体を押上げる状況にはなっておらず、物価は総じて安定していると言えよう。
2 現在、FOMCのメンバーは四半期に一度物価見通しを公表しており、そこで物価の指標として採用されている指数がPCE価格指数とコアPCE価格指数である。見通しは年単位で、各年の10-12月期における前年同期比が公表されている。
(お願い)本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本誌は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
(2017年05月01日「経済・金融フラッシュ」)
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経歴
- 【職歴】
1991年 日本生命保険相互会社入社
1999年 NLI International Inc.(米国)
2004年 ニッセイアセットマネジメント株式会社
2008年 公益財団法人 国際金融情報センター
2014年10月より現職
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会 検定会員
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