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介護ロボット開発の方向性とイノベーションへの期待 - 重要な供給サイドと需要サイドのコラボレーション -
青山 正治
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■見出し
1――はじめに
2――新たな段階を迎えた介護ロボット開発
3――介護ロボット開発に対する介護領域のニーズと意識
4――「質の高いサービス」と「新たな価値」の提供を目標とする介護ロボット開発
5――介護ロボットの開発・普及の円滑化に向けて
6――おわりに
■はじめに
最近、介護領域等のロボット開発(以降、介護ロボット開発)において、供給サイド1の製造業の動きが活発化している。これまで介護ロボット開発は、経済産業省や独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以降、NEDO)による各種検討と開発プロジェクト、特に2009年度より開始され継続中のNEDOの「生活支援ロボット実用化プロジェクト」が開発支援の重要な役割を担ってきた。そして、最近、特に注目されたのが、2012年7月31日に閣議決定された「日本再生戦略」の「ライフ成長戦略」の重点施策の一つに「ロボット技術による介護現場への貢献や新産業創出/医療・介護等周辺サービスの拡大」が取り上げられ、開発・普及の行程表が示されたことである。
さらに、その行程表に沿って、11月22日に厚生労働省と経済産業省から同時発表された「ロボット技術の介護利用における重点分野」において、以前はやや視界不良であった介護ロボット開発への行政の支援の「重点分野」が明示され、介護ロボット開発は新たな段階を迎えつつあると考えられる。
本稿では、これらの動向を簡略に踏まえた上で、将来的に介護ロボット等の導入が見込まれる需要サイド1の介護施設、介護現場を中心に、そのニーズや意識を分析するとともに、介護ロボットの円滑な開発・普及に向けた検討を行いたい。
(2013年03月14日「ジェロントロジーレポート」)
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