- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 経済 >
- アジア経済 >
- フィリピン2012年10-12月期GDP:前年同期比+6.8%~またも、予想を上回る高成長を達成
■見出し
・現状:通年で6.6%の高成長
・今後:成長率はやや減速
■introduction
フィリピンの国家統計調整委員会(NSCB)は1月31日、2012年10-12月期の国内総生産(GDP)を公表した。実質GDP成長率は前年同期比(原系列)で6.8%の増加となり、7-9月期(同+7.2%)よりは減速したが、7%近い高成長を維持した。前期比(季節調整済)では+1.5%となり、7-9月期(同+1.7%)と比べて若干減速したが、こちらも年率換算で6%程度の高い伸び率は維持している。結果として、2012年通年の成長率は前年比+6.6%となった。
実質GDPを需要項目別に見ると(図表1)、10-12月期の減速は政府消費の減速と在庫変動による部分が大きく、経済活動はむしろ活性化しているとも言える。内需については、個人消費が前年同期比+6.9%(7-9月期は同+6.3%)と加速、投資は2桁成長の+10.6%(7-9月期は同+9.0%)を達成した。建設投資が前年同期比+19.1%と7-9月期(同+21.8%)に匹敵する強さを示しただけでなく、7-9月期に前年同期比+0.9%と低迷していた設備投資も10-12月期には同+4.5%まで回復したことが成長を押し上げた。
純輸出に関しては、輸出が前年同期比+9.1%と7-9月期(同+6.7%)から大幅に改善、一方で輸入が前年同期比+4.6%と7-9月期(同+4.9%)並みの伸びにとどまったため、純輸出の成長への寄与は+1.2%ポイントと7-9月期の同+1.0%ポイントから拡大した。
供給項目別に見ると(図表2)、第二次産業は前年同期比+7.5%と7-9月期(同+7.6%)とほぼ同じ伸び率で堅調に推移した。第三次産業は+6.9%となり7-9月期(同+7.5%)からやや減速したが、7%近い成長は維持しており、好調さが続いていると言って良いだろう。
一方、10-12月期の海外からの純所得は、前年同期比+0.9%と7-9月期(同+6.3%)から大きく減速、そのため、国民総所得(GNI)は前年同期比+5.3%も7-9月期(同+7.0%)から減速した。
このレポートの関連カテゴリ

03-3512-1818
ソーシャルメディア
新着記事
-
2022年05月27日
2022年4~5月の自社株買い動向~発行済株式総数に対する割合と株価の関係~ -
2022年05月27日
2022年度診療報酬改定を読み解く(下)-医療機能分化、急性期の重点化など提供体制改革を中心に -
2022年05月27日
中国経済の見通し-岐路に立つコロナ政策、22年は4.2%と予想も、下方リスクが燻ぶり、ポジティブ・サプライズもあり得て、目が離せない -
2022年05月26日
欧州大手保険Gの2021年の生命保険新契約業績-商品タイプ別・地域別の販売動向・収益性の状況- -
2022年05月26日
Japan’s Economic Outlook for Fiscal 2022 and 2023 (May 2022)
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2022年05月17日
News Release
-
2022年04月21日
News Release
-
2022年04月04日
News Release
【フィリピン2012年10-12月期GDP:前年同期比+6.8%~またも、予想を上回る高成長を達成】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
フィリピン2012年10-12月期GDP:前年同期比+6.8%~またも、予想を上回る高成長を達成のレポート Topへ