- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 金融・為替 >
- 金融政策 >
- 金融政策・市場の動き(6月)~景気悪化とインフレで動けず
2008年06月06日
- (金融政策)FRBバーナンキ議長は利下げ休止を示唆した。昨年の夏から景気配慮の利下げを実施してきたが、ここに来て進むインフレに配慮せざるをえなくなってきている。日銀もインフレリスクの高まりという状況認識は同じはず。ただし期待インフレ率が大きく高まっているわけではなく、景気配慮型からインフレ警戒に軸足をシフトするところまで来ていない。展望レポートで示されたように現在最大のリスクが景気下振れにあることから据え置きを続けることになる。
- (トピックス)サブプライム問題勃発以降、個人マネーのリスク回避の動きが強まっている。現時点では定期預金が待機先となっているようだが、サブプライム問題終息後、再びリスク性資産に戻るのか、預金に回帰するのかは株価のインフレ対応力、金融機関の利回り競争の程度がポイントとなりそうだ。
- (長期金利)現在の長期金利上昇は、信用不安が後退し、インフレ懸念が強まる中で米FRBの利下げ停止から利上げ観測すらでてきたことが背景にある。ただし、今後米国の景気悪化が鮮明になり6月末の金融機関決算を受け、景気に慎重な見方が強まり金利上昇が頭打ちになると見込む。
- (為替)FRBの利下げ休止観測からドルの底堅い展開が続くだろう。しかし夏場にかけて米国経済の悪化がさらに鮮明となり、サブプライム問題が最悪期を脱したとの楽観的な見方が修正されるにつれ、再びドル安圧力が高まると見込む。
このレポートの関連カテゴリ
03-3512-1837
経歴
- ・ 1992年 :日本生命保険相互会社
・ 1995年 :ニッセイ基礎研究所へ
・ 2021年から現職
・ 早稲田大学・政治経済学部(2004年度~2006年度・2008年度)、上智大学・経済学部(2006年度~2014年度)非常勤講師を兼務
・ 2015年 参議院予算委員会調査室 客員調査員
公式SNSアカウント
新着レポートを随時お届け!日々の情報収集にぜひご活用ください。
新着記事
-
2024年05月10日
米国消費者の生命保険ニーズギャップは過去最大-コロナ禍以降、ニーズギャップは拡大- -
2024年05月10日
英国金融政策(5月MPC公表)-6会合連続で政策金利据え置きを決定 -
2024年05月10日
米労働市場の減速は続くか-中小企業を中心に労働需要が低下するほか、移民増加が賃金上昇圧力を緩和する可能性 -
2024年05月10日
投資部門別売買動向(24年4月)~個人は2カ月連続買い越し~ -
2024年05月10日
Japan Real Estate Market Quarterly Review-First Quarter 2024
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年04月02日
News Release
-
2024年02月19日
News Release
-
2023年07月03日
News Release
【金融政策・市場の動き(6月)~景気悪化とインフレで動けず】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
金融政策・市場の動き(6月)~景気悪化とインフレで動けずのレポート Topへ