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中国経済:景気指標の総点検(2021年秋季号)-景気評価結果は0勝,9敗,1分で0点に転落!
三尾 幸吉郎
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- 21年4-6月期の国内総生産(GDP)は実質で前年同期比7.9%増と、1-3月期の前年同期比18.3%増を大きく下回った。しかし、前期比(季節調整後)では1.3%増(年率5.3%増)と、1-3月期の前期比0.4%増(年率1.6%増)から加速している。一方、消費者物価はいまのところ落ち着いており、21年の抑制目標(3%前後)を下回る水準で推移している。
- 需要面の3指標を見ると、小売売上高はコロナ感染が断続的に発生したことで本格回復には至らず、足元では4ヵ月連続で“×”となっている。固定資産投資は2月から4月にかけて“〇”になる場面も見られたが、足元では“×”が目立ってきた。輸出もパンデミックを追い風に13ヵ月連続で“○”を記録していたが、足元では2ヵ月連続で“×”に転じた。
- 供給面の3指標を見ると、鉱工業生産は3月以降6ヵ月連続で“×”、製造業PMIと非製造業PMIも6月以降3ヵ月連続で“×”と、悪化傾向が鮮明となっている。
- その他の指標を見ると、電力消費量と道路貨物輸送量は4月以降5ヵ月連続で“×”、工業生産者出荷価格は6月以降3ヵ月連続で“×”となっており悪化傾向が鮮明である。一方、通貨供給量(M2)は昨年7月以降“×”が目立っていたが、足元では7月に一旦“〇”に転じるなど金融引き締めの在り方には変化の兆しがでてきている。
- なお、景気インデックス(鉱工業生産、サービス業生産、建築業PMIを合成加工して毎月の実質成長率を推計したもの)は、ここもとの景気悪化に加えて、コロナ禍の反動増が薄れてきたこともあって、7月は前年同月比5.9%増、8月は同5.2%増と低下してきている。
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