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2022年12月05日
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2024年度に予定される次期公的年金の財政検証に向けた動きがはじまった。既に、国民年金の保険料納付期間の延長や、厚生年金と国民年金の積立金統合などのアドバルーンが上がっている。しかし、根底にあるのは、少子高齢化という日本の現実である。
公的年金について「百年安心」という言葉が独り歩きした。しかし、安心なのは制度が破綻しないという意味であって、国民年金のみで老後を暮らせるというものではない。当初から、定年のない自営業者等は、可能な限り長く労働することが予定されている。問題なのは、第1号被保険者となっている非正規雇用者であろう。
そもそも、年金にしても保険にしても「払い損」という感覚を抱くことに問題がある。払った保険料を取り戻すとは、どう考えても不適切である。基礎的な年金を税金で賄う国もあり、公的年金保険料を税と構成した方が、誤解を招かなくて済むかもしれない。
公的年金は、もはや稀な終身給付であり、マクロ経済スライドはあるものの、賃金や物価に連動するだけでなく障害給付や遺族給付といった仕組みが付属する。財源にしても、基礎年金の半分は一般会計が負担し、厚生年金保険料の半額は雇用主が支払ってくれる。他の手段では、到底、代替することが不可能な制度である。
公的年金について「百年安心」という言葉が独り歩きした。しかし、安心なのは制度が破綻しないという意味であって、国民年金のみで老後を暮らせるというものではない。当初から、定年のない自営業者等は、可能な限り長く労働することが予定されている。問題なのは、第1号被保険者となっている非正規雇用者であろう。
そもそも、年金にしても保険にしても「払い損」という感覚を抱くことに問題がある。払った保険料を取り戻すとは、どう考えても不適切である。基礎的な年金を税金で賄う国もあり、公的年金保険料を税と構成した方が、誤解を招かなくて済むかもしれない。
公的年金は、もはや稀な終身給付であり、マクロ経済スライドはあるものの、賃金や物価に連動するだけでなく障害給付や遺族給付といった仕組みが付属する。財源にしても、基礎年金の半分は一般会計が負担し、厚生年金保険料の半額は雇用主が支払ってくれる。他の手段では、到底、代替することが不可能な制度である。
(2022年12月05日「ニッセイ年金ストラテジー」)
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