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2018年07月06日
超就職氷河期世代よりも老後が心配な世代-年代別黒字率の変化に思う
基礎研REPORT(冊子版)7月号
03-3512-1851
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29歳以下の可処分所得が増加する一方、30歳台以上の可処分所得が低下している結果を見て、若者が優遇されていると判断するのも早計だ。2002年当時、若年層の所得が過度に低く抑えられていただけかもしれない。ただ、世代により、この15年間の年代別可処分所得の変化の影響の受け方に差があることは間違いない。というのも、年代によって、可処分所得が低下したタイミングが異なるからだ。
年代別可処分所得の変化の結果、他の世代に比べて老後の備えが出遅れている世代があるのではないか、一方で、不遇な世代ほど、地味で慎ましい生活をし、消費支出を調整しているので、老後の備えに対する充足度は、世代とは無関係ということも考えられる。そこで、2002年から2017年の家計調査を用いて、生年別に15年間の年代別可処分所得の変化の影響を確認したい。
まず、年代別に、黒字、消費支出、可処分所得の対前年増減額(図表3の各系列に相当)を算出した。次に、生年別に15年間の増減額の総和をそれぞれ求めた。その際、対応する年代の値を選択し合算した。
まず、年代別に、黒字、消費支出、可処分所得の対前年増減額(図表3の各系列に相当)を算出した。次に、生年別に15年間の増減額の総和をそれぞれ求めた。その際、対応する年代の値を選択し合算した。
図表4は、生年別対前年増加額の総和を平滑化したものである。まず、可処分所得に着目する。一見すると、1960年代末期に生まれた人が最もマイナスの影響を受けているように見えるが、正しくは1970年代中盤に生まれた人だ。というのも、対前年増減額の総和なので、少し先に生まれた人との比較でしかない。つまり少し先に生まれた人との差がもっとも大きいのが、1960年代末期に生まれた人であって、最もマイナスの影響を受けているのは、マイナス幅が累積している1970年代中盤以降に生まれた人である。いわゆる就職氷河期、中でも大学等卒業予定者の就職内定率(4/1時点)が最も低くかつ、1999年12月の改正派遣法施行後の2000年入社の1970年代末期に生まれた人(超就職氷河期世代)が最もマイナスの影響を受けていると予想していたので、実際は超就職氷河期世代よりやや上の世代であることに驚いた。
可処分所得と消費支出の関係を見ると、可処分所得の増加額が小さい世代ほど、消費支出の減少額が多い傾向が確認できる。しかし、可処分所得の増減ほど、消費支出は増減していない。その結果、黒字は世代によって異なる。つまり、老後の備えに対する充足度は、年代によって異なっている。この15年間だけを見る限り、黒字のマイナス幅が累積している1970年代初期に生まれた人の充足度が最も低そうだ。超就職氷河期世代や、最も可処分所得低下の影響を受けた世代は不遇だ。しかし、バブルの余韻を経験し消費に貢献したキリギリス世代より、消費支出を抑えている不遇なアリ世代の方が、老後の備えという面でまだ良さそうだ。
可処分所得と消費支出の関係を見ると、可処分所得の増加額が小さい世代ほど、消費支出の減少額が多い傾向が確認できる。しかし、可処分所得の増減ほど、消費支出は増減していない。その結果、黒字は世代によって異なる。つまり、老後の備えに対する充足度は、年代によって異なっている。この15年間だけを見る限り、黒字のマイナス幅が累積している1970年代初期に生まれた人の充足度が最も低そうだ。超就職氷河期世代や、最も可処分所得低下の影響を受けた世代は不遇だ。しかし、バブルの余韻を経験し消費に貢献したキリギリス世代より、消費支出を抑えている不遇なアリ世代の方が、老後の備えという面でまだ良さそうだ。
(2018年07月06日「基礎研マンスリー」)
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