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- 日銀短観(6月調査)予測~大企業製造業の業況判断D.I.は1ポイント上昇の13を予想
2015年06月18日
- 6月調査短観では、注目度の高い大企業製造業でわずかながら景況感の改善が示されると予想。大企業非製造業では順調な改善が示されるだろう。1-3月期の実質GDPは、国内経済が回復基調にあることを示す内容であった。その後の経済指標は強弱が入り混じっているが、全体としては緩やかな景気回復基調が続いていると考えられる。内需主導の景気回復を受けて、大企業の景況感改善が示されると見ている。原油価格が未だ低いレベルに留まっていることも追い風となる。製造・非製造業別では、非製造業の回復が製造業を上回るだろう。非製造業は内需回復の恩恵を受けやすいうえ、訪日外国人の増加も追い風になる。一方、製造業では、設備投資の持ち直しが下支えになるものの、新興国経済の減速に伴う輸出の低迷や、在庫の高止まりが景況感の抑制に働く。中小企業については、製造業では改善が見られず、非製造業も景況感の改善が抑制されると予想。人手不足感が強いほか、利益の改善が遅れているだけに、賃上げや円安に伴うコスト増が重石になりやすい。
- 先行きの景況感は方向感が分かれそうだ。大企業では米経済や国内消費の回復などへの期待から、改善が予想される。一方で、経営体力の問題から、先行きへの警戒が高まりやすい中小企業では、今回も景況感悪化が示されると見ている。
- 今回の短観では、市場などで織り込まれている景気回復シナリオに沿うような景況感の改善が見られるかが、まず注目される。景況感以外では、設備投資計画が見どころだ。1-3月期GDPの設備投資には反発が見られただけに、その流れを引き継いで、15年度計画が大幅な上方修正となるかが注目点となる。設備投資の実勢に回復が感じられる内容であれば、今後の景気回復シナリオをサポートする材料になる。
(2015年06月18日「Weekly エコノミスト・レター」)
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経歴
- ・ 1998年 日本生命保険相互会社入社
・ 2007年 日本経済研究センター派遣
・ 2008年 米シンクタンクThe Conference Board派遣
・ 2009年 ニッセイ基礎研究所
・ 順天堂大学・国際教養学部非常勤講師を兼務(2015~16年度)
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