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- 2月マネー統計~リスク性資産にもマネーが流入
■見出し
・貸出動向: 伸び率は横ばい
・マネタリーベース: 増勢はほぼ止まったが問題なし
・マネーストック: リスク性資産にもマネーが流入
■要旨
2月の銀行貸出(平均残高)の伸び率は前年比2.6%と前月(2.6%)比で横ばいとなった。業態別の内訳では、地銀(第2地銀を含む)の伸び率が前年比3.9%(前月は3.8%)と拡大したが、都銀等が前年比1.3%(前月は1.4%)と縮小した。1年前の14年2月の伸び率と比べると、地銀が0.7%拡大する一方、都銀等は0.3%縮小している。好調な地銀と伸び悩む都銀という色彩が鮮明になっている。
日銀による資金供給量を示すマネタリーベースの2月平均残高は275.2兆円と前月からわずかに減少。その前年比伸び率も36.7%と、2ヶ月連続でやや縮小した。月末残高も278.9兆円と、過去最高を更新したものの、その増加幅はわずかに留まった。ただし、2月は季節柄、マネタリーベースの減少要因となる国債発行超過の額が大きいことが影響したとみられ、今のところは特段問題ない状況と考えられる。
2月のマネーストック統計によると、市中通貨量の代表的指標であるM2(現金、国内銀行などの預金)平均残高の伸び率は前年比3.5%、M3は同2.9%、M3にリスク性資産等を含めた広義流動性は同3.5%とそれぞれ若干伸びが拡大した。なお、広義流動性は前年に比べて54兆円増加しているが、内訳では、預金通貨(普通預金など)が24.7兆円増と半分弱を占めており、引き続き流動性選好が確認される。ただし、金銭の信託と投資信託が合わせて約20兆円増と、預金通貨に匹敵する増加幅を示している。この間の準通貨(定期預金)の伸びは4.3兆円に留まっており、ほぼゼロ金利下において家計などがリスク性資産にも資金を振り向けている姿がうかがわれる。
(2015年03月10日「経済・金融フラッシュ」)
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03-3512-1870
- ・ 1998年 日本生命保険相互会社入社
・ 2007年 日本経済研究センター派遣
・ 2008年 米シンクタンクThe Conference Board派遣
・ 2009年 ニッセイ基礎研究所
・ 順天堂大学・国際教養学部非常勤講師を兼務(2015~16年度)
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