- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 経済 >
- 米国経済 >
- 【7-9月期米GDP】前期比年率+3.5%、着実な成長が持続
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
【要旨】
結果の概要:成長率は低下
10月30日、米商務省の経済分析局(BEA)は7-9月期のGDP統計(1次速報値)を公表した。7-9月期の実質GDP成長率は、季節調整済の前期比年率 で+3.5%となり、4-6月期改定値(同+4.6%)から低下したものの、市場予想(Bloomberg集計の中央値、以下同様)の同+3.0%は上回った。
7-9月期のGDP成長率を需要項目別にみると、政府支出を除いてすべての項目で低下した。
内需のうち、個人消費は前期比年率+1.8%(前期:同+2.5%)となり、市場予想(同+1.9%)も若干下回った。設備投資は前期比年率+5.5%(前期:同+9.7%)、住宅投資も前期比年率+1.8%(前期:同+8.8%)とそれぞれプラス成長となったものの、前期から伸びは鈍化した。在庫変動は、7-9月期の成長率寄与度が▲0.57%ポイント(前期:同+1.42%ポイント)となり、こちらは前期のプラスから符号が反転、今期は成長率を押し下げる方向に働いた。一方、政府支出は前期比年率+4.6%(前期:+1.7%)と前期から伸びが加速した。
外需では、輸出が前期比年率+7.8%(前期:同+11.0%)と伸びが鈍化したほか、輸入も前期比年率▲1.7%(前期:同+11.3%)とマイナスに転じた。輸入の落ち込みが輸出を上回った結果、純輸出(輸出-輸入)の成長率寄与度は+1.32%ポイント(前期:同▲0.34%ポイント)となり3期ぶりにプラス寄与となった。
このように7-9月期の成長率は、4-6月期と比べて低下しているものの、4-6月期の成長率が大寒波により景気が落ち込んだ反動増で押し上げられていることを踏まえると、米国経済は着実な成長が持続していると評価できる。
(2014年10月31日「経済・金融フラッシュ」)
このレポートの関連カテゴリ

03-3512-1824
- 【職歴】
1991年 日本生命保険相互会社入社
1999年 NLI International Inc.(米国)
2004年 ニッセイアセットマネジメント株式会社
2008年 公益財団法人 国際金融情報センター
2014年10月より現職
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会 検定会員
窪谷 浩のレポート
新着記事
-
2025年03月14日
噴火による降灰への対策-雪とはまた違う対応 -
2025年03月14日
ロシアの物価状況(25年2月)-前年比で上昇が続き10%超に -
2025年03月14日
株式インデックス投資において割高・割安は気にするべきか-長期投資における判断基準について考える -
2025年03月13日
インド消費者物価(25年2月)~2月のCPI上昇率は半年ぶりの4%割れ -
2025年03月13日
行き先を探す“核の荷物”~高レベル放射性廃棄物の最終処分とエネルギー政策~
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年11月27日
News Release
-
2024年07月01日
News Release
-
2024年04月02日
News Release
【【7-9月期米GDP】前期比年率+3.5%、着実な成長が持続】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
【7-9月期米GDP】前期比年率+3.5%、着実な成長が持続のレポート Topへ