- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 経済 >
- アジア経済 >
- 【アジア新興経済レビュー】インド、インドネシアで通貨防衛策相次ぐ、しかし効果は見られず
2013年09月02日
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
- (実体経済)
8月にはASEAN主要国およびインドで4-6月期のGDPが公表され、フィリピンのみ堅調で、他の国は減速感が強まっていることが明らかになった。特に、インドは景気低迷が深刻化しており、先行きの明るい材料にも乏しい。韓国や台湾では輸出や生産に回復が見られており、ペースは弱いながらも改善の兆しが見えはじめたと言える。 - (インフレ率)
インフレ率はインドネシアとインドで深刻な問題となりつつある。インドネシアでは8%を超えるインフレ率を記録、インドでも低下基調から一転、6%近くまで上昇している。 - (金融政策)
こうした状況を受け、インドネシアでは臨時の金融政策決定会合で追加利上げに踏み切っている。インドは8月に決定会合は開催されておらず、利上げも実施していないが通貨安抑制策を打ち出している。一方、その他の国・地域では様子見姿勢を続けている。 - (8月の注目ニュース)
8月にはインドネシアとインドで、政府および中銀が相次いで通貨安抑制策や経常赤字抑政策を実施しており、通貨安に対する危機感を強めている。しかし、効果的な対策に乏しく、目立った効果は今のところ見られていない。 - (9月の注目点)
9月はインドネシアとインドで開催される金融政策決定会合、また米国でのFOMCが注目である。インドネシアとインドの中央銀行が通貨安に対して追加の政策を打ち出すか否か、米FOMCでは量的緩和策の縮小が実施されるか、それを受けて新興国通貨がどのように動くかが注目である。
(2013年09月02日「経済・金融フラッシュ」)
このレポートの関連カテゴリ
03-3512-1818
経歴
- 【職歴】
2006年 日本生命保険相互会社入社(資金証券部)
2009年 日本経済研究センターへ派遣
2010年 米国カンファレンスボードへ派遣
2011年 ニッセイ基礎研究所(アジア・新興国経済担当)
2014年 同、米国経済担当
2014年 日本生命保険相互会社(証券管理部)
2020年 ニッセイ基礎研究所
2023年より現職
・SBIR(Small Business Innovation Research)制度に係る内閣府スタートアップ
アドバイザー(2024年4月~)
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会 検定会員
高山 武士のレポート
| 日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
|---|---|---|---|
| 2025/11/18 | ロシアの物価状況(25年10月)-サービスインフレ鈍化で10月も低下が継続 | 高山 武士 | 経済・金融フラッシュ |
| 2025/11/14 | 英国GDP(2025年7-9月期)-前期比0.1%で2四半期連続の成長減速 | 高山 武士 | 経済・金融フラッシュ |
| 2025/11/12 | 英国雇用関連統計(25年10月)-週平均賃金は再び前年比4%台に低下 | 高山 武士 | 経済・金融フラッシュ |
| 2025/11/07 | 英国金融政策(11月MPC公表)-2会合連続の据え置きで利下げペースは鈍化 | 高山 武士 | 経済・金融フラッシュ |
新着記事
-
2025年11月20日
持続可能なESGを求めて-目標と手段とを取り違えないこと -
2025年11月20日
「ラブブ」とは何だったのか-SNS発の流行から考える“リキッド消費” -
2025年11月19日
1ドル155円を突破、ぶり返す円安の行方~マーケット・カルテ12月号 -
2025年11月19日
年金額改定の本来の意義は実質的な価値の維持-年金額改定の意義と2026年度以降の見通し(1) -
2025年11月19日
日本プロ野球の監督とMLBのマネージャー~訳語が仕事を変えたかもしれない~
お知らせ
-
2025年07月01日
News Release
-
2025年06月06日
News Release
-
2025年04月02日
News Release
【【アジア新興経済レビュー】インド、インドネシアで通貨防衛策相次ぐ、しかし効果は見られず】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
【アジア新興経済レビュー】インド、インドネシアで通貨防衛策相次ぐ、しかし効果は見られずのレポート Topへ










