2009年09月04日

9月ECB政策理事会:政策金利は据え置き。経済見通しは上昇修正も「不確実性は高い」

経済研究部 常務理事 伊藤 さゆり

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■見出し

・レポ金利は1%で据え置き、9月30日の1年物資金供給もレポ金利で実施
・景気とインフレ見通しは僅かながら上方修正
・強い信用収縮への警戒
・景気判断と見通しの上方修正も慎重姿勢は変わらず、「出口」はまだ先

■introduction

欧州中央銀行(ECB)は3日に政策理事会を開催、政策金利は据え置き、9月30日に予定している第2回目の固定金利、金額無制限の1年物資金供給はレポ金利の水準で行なうことを決めた。
今回、政策理事会の景気の現状判断と見通し、四半期に一度公表のECBのスタッフ経済見通しはともに上方修正された。
ECBの基本スタンスは、マクロ経済環境が改善したら速やかに出口戦略に移るというものだが、今回、見通しを上方修正する一方、「回復の道のりは平坦ではない」、「不確実性は高い」と慎重な見方を維持したことから、近い将来、利上げや信用緩和強化策の巻き戻しに動くことはないだろう。

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経済研究部   常務理事

伊藤 さゆり (いとう さゆり)

研究・専門分野
欧州の政策、国際経済・金融

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