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- 金融政策・市場の動き~10-12月期GDPにどの程度ベットするか?
2007年01月12日
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- 12月18,19日の政策決定会合では全員一致で現状維持が決定された。福井総裁は会合後の定例会見で、利上げを見送った理由として足元の消費、物価動向の弱さを挙げた。
- 7-9月の消費の弱さが一時的と判断されれば、日銀は利上げを模索するだろう。その決定材料は2月中旬発表予定の10-12月期のGDP速報値(QE)だ。
- 市場コンセンサスと実績値の乖離が大きいQEに対して日銀の確信が高ければ、1月に利上げに向かう可能性もあるが、12月決定会合で一回足元の景況感に判断軸を戻してしまったことや、現段階で政府との調整を行っても決定材料不足で調整難航が予想されること等から、日銀としてはQE発表を受けて、その高成長を材料に2月に利上げを行う可能性が高いと見られる。
- 長期金利は、日銀の追加利上げ観測が再燃することで足元上昇する可能性はある。しかし、(1)日銀の連続利上げ観測が醸成されない、(2)国内の先行き景気に対して不透明感が払拭されない、(3)米国の長期金利の低下・安定傾向のため、07年前半の上昇幅は限定的となるだろう。
- 円ドルレートは、一時的にドルの高値をトライする展開の可能性もあるが、日銀の連続的な利上げ期待が薄い一方で、米国では利下げ期待が高まるにつれ、緩やかなドル安・円高に市場が転換する可能性が高いと予想する。
(2007年01月12日「Weekly エコノミスト・レター」)
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経歴
- ・ 1992年 :日本生命保険相互会社
・ 1995年 :ニッセイ基礎研究所へ
・ 2021年から現職
・ 早稲田大学・政治経済学部(2004年度~2006年度・2008年度)、上智大学・経済学部(2006年度~2014年度)非常勤講師を兼務
・ 2015年 参議院予算委員会調査室 客員調査員
矢嶋 康次のレポート
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