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2017年10月17日開催

基調講演

中国習体制の今後と東アジア

講師 防衛大学校 学校長 國分 良成氏

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2017年10月17日「中国のこれからと国際情勢」をテーマにニッセイ基礎研シンポジウムを開催しました。

基調講演では防衛大学校 学校長 國分 良成氏をお招きして「中国習体制の今後と東アジア」をテーマに講演頂きました。

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  ■目次
1——はじめに
2——国内政治:19回党大会をめぐって
3——国内経済
4——対外政策
5——対日外交
6——むすび
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皆さん、こんにちは。ただ今ご紹介いただきました防衛大学校長の國分良成と申します。防衛大学校に移りまして6年目になっております。防衛大学校は、一言で言えば、20年、30年後のこの国と、この国に住む人々、そして世界の平和、その安心安全をどのように確保するかという、その要諦を育成しています。つまり、人のために生きるDNAをどのように体の中に埋め込むかということを、知力・体力・人間力を通じて、4年間かけてつくり上げていくという仕事です。

ほとんど毎日のように教育についての討論、議論をしておりまして、ある意味、非常に充実した日々を送らせていただいております。20年、30年後のこの国、あるいはこの地域を考えたときに中国が一体どうなるのか。言うまでもなく、北朝鮮も相当に大きなファクターです。つまり、東アジアのこの地域は、依然としてある種の不確定要素が明確に残っているということです。防衛大学校の学生たちも、変化はしているかもしれませんが、恐らく将来そうした問題が大きなテーマとして残り続けるだろうと思っています。

ということで、私は学校長という仕事がもちろんメインですが、同時に中国、そして中国を中心とした北朝鮮問題も含めた、東アジア情勢について研究しています。そうしたものを踏まえて今日はお話を申し上げます。明日から党大会が始まるわけですが、現段階では全く党大会の中身が見えていません。この何日間かの報道を見てもお分かりのとおり、各紙各様で全く分かっていません。ひょっとすると、党大会の最中にさまざまなことが決定していくかもしれません。大体1週間後に大会が終わり、その翌日に人事を決める1中全会という、ここが勝負になりますが、まだ時間はあります。よく分からないことだらけですが、これまでも実際、直前かその最中に決めたと考えられることも幾つかあります。例えば、定年制。これもよく68歳といわれていますが、その前は70歳でした。それも突然に訳の分からないところで決まっています。

情報がどうしてこんなに取れなくなったのか。正直、世界の時代状況はそういう方向には向かっていません。中国が今ある姿というのは、私は正直に申し上げて、時代錯誤だと思っています。つまり、世界はまさにグローバル化の時代であり、ある種の透明性へ向かっている中で、中国はどんどんどんどん内向きに走っている。同時に、自分のルールを基準にしようとする。こういう傾向が非常に見られるのです。これはやはり、非常にゆゆしき現象であります。

どうしてこんなに閉鎖的になるのかというのは、もちろん国内情勢によります。昔はもう少し情報が取れたというのは、例えば情報を香港辺りに流していました。それが、香港のメディアもご承知のような状況ですから、そういうように香港の役割が大きく変わってきたというのも、一つの理由だと思います。

いずれにしても、ほとんど中身が見えない中でお話をさせていただきます。ですので、あまり短期的なお話をしても意味はありません。誰がどうなるかということについては分からないところが、競馬の予想と言ったら怒られますが、人事というのはそういうところがあります。

従って、もう少し大きな枠組みの中で、今の中国がどこにあって、そこに習近平氏が上に乗っていますが、一体どこへ向かっているのか。そのときに、この地域のさまざまな問題、特に北朝鮮が大きいですが、こことの関係などを中心に少しお話ししていくことで、日本は一体どのように中国との関係を築いていくのか。もちろん、好ましい方向に行ってもらいたいとは思うのですが、それがどういう形で可能なのか。そのあたりを、これから1時間少々かけてお話ししてみたいと思います。

レジュメをお配りしておりますので、これに従ってお話しさせていただこうかと思っています。

【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。

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