2019年07月01日

欧州保険会社が2018年のSFCR(ソルベンシー財務状況報告書)を公表(1)-全体的な状況報告-

文字サイズ

■要旨

欧州の保険会社各社が5月上旬から6月中旬にかけて、単体及びグループベースのSFCR(Solvency and Financial Condition Report:ソルベンシー財務状況報告書)を公表している。これは、2016年にソルベンシーII制度が導入されて以来、3 回目となる対外公表されるソルベンシーと財務状況に関する詳細な報告書となっている。

これらの報告書については、これまでも保険年金フォーカス「欧州保険会社が2016年のSFCR(ソルベンシー財務状況報告書)を公表(1)~(4)」(2017.7.11~2017.7.24)及び「欧州保険会社が2017年のSFCR(ソルベンシー財務状況報告書)を公表(1)~(4)」(2018.7.10~2018.7.30)(以下、「以前のレポート」と呼ぶ)で報告してきた。

各社が公表した2018年のSFCRについても、今回を含めた5回のレポートで、その概要を報告する。まずは、今回のレポートでは、SFCRの全体的な状況について報告し、次回以降のレポートで、欧州大手保険グループのSFCRから一部の項目(長期保証措置と移行措置の適用による影響、内部モデルと標準式の差異等)を抜粋して報告する。

■目次

1―はじめに
2―SFCR(ソルベンシー財務状況報告書)とは
  1|SFCRとは
  2|SFCRの内容
  3|SFCRの開示
  4|SFCRの開示スケジュール
3―2018年のSFCRの全体的な状況
  1|公表時期(単体及びグループのSFCR)
  2|ボリューム(ページ数)
  3|使用言語
  4|QRTsの取扱
  5|独立監査人による監査報告書
  6|その他
4―2017年のSFCRに対する評価等
  1|2017年のSFCRの正確性の質等についての評価
  2|PRAの評価と要請
  3|アナリスト等の評価
  4|BaFinの評価
  5|GDV(ドイツ保険協会)の評価
  6|EIOPAの反応
  7|監督当局の対応-外部監査要件の対象会社の緩和-
5―2018年のSFCR公表を受けての動き
  1|保険会社の対応
  2|SFCRの読者について
6―まとめ
  1|保険会社によるSFCRの作成
  2|監督当局等からの要請への対応
Xでシェアする Facebookでシェアする

中村 亮一

研究・専門分野

公式SNSアカウント

新着レポートを随時お届け!
日々の情報収集にぜひご活用ください。

週間アクセスランキング

レポート紹介

【欧州保険会社が2018年のSFCR(ソルベンシー財務状況報告書)を公表(1)-全体的な状況報告-】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。

欧州保険会社が2018年のSFCR(ソルベンシー財務状況報告書)を公表(1)-全体的な状況報告-のレポート Topへ