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- 何のために年金資産を運用しているのか
2017年10月04日
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私たちは年金資産の運用について、所与のものとして考えがちである。その際には、基本ポートフォリオや投資対象の資産クラスが予め定められており、決められた範囲で目標利回りの獲得を目指している。時に、こうした枠組みや手段が目的化していないか。
年金運用の本来の目的は、過大なリスクを取って、ひたすら高い運用利回りを獲得することにはない。一方で、とにかく執行リスクを抑えるため、基本ポートフォリオと寸分違わない資産配分を構築し、ベンチマークそのままのパッシブ運用を是とする風潮は、そのリスクに対する考え方に対して違和感を覚えざるを得ない。
証券投資の原点に立ち返るならば、リスクはリターンの源泉である。本来許容されるべき範囲内のリスクさえ容認されないのであれば、昔ながらのバランス運用に戻しても良いのではないか。何のための特化型運用であり、運用の外部委託なのだろうか。
日銀による強力な金融緩和と欧米の金融緩和縮小との狭間で、今後の円金利は低位安定と考えられるものの、もし金利が動くなら、マイナス幅に限度があるため、若干の低下か、より大きな幅の上昇となる。資産の時価を考えると、金利変動時にどのような運用が適切なのか。原点に立ち返って、考えてみる意味はありそうだ。
年金運用の本来の目的は、過大なリスクを取って、ひたすら高い運用利回りを獲得することにはない。一方で、とにかく執行リスクを抑えるため、基本ポートフォリオと寸分違わない資産配分を構築し、ベンチマークそのままのパッシブ運用を是とする風潮は、そのリスクに対する考え方に対して違和感を覚えざるを得ない。
証券投資の原点に立ち返るならば、リスクはリターンの源泉である。本来許容されるべき範囲内のリスクさえ容認されないのであれば、昔ながらのバランス運用に戻しても良いのではないか。何のための特化型運用であり、運用の外部委託なのだろうか。
日銀による強力な金融緩和と欧米の金融緩和縮小との狭間で、今後の円金利は低位安定と考えられるものの、もし金利が動くなら、マイナス幅に限度があるため、若干の低下か、より大きな幅の上昇となる。資産の時価を考えると、金利変動時にどのような運用が適切なのか。原点に立ち返って、考えてみる意味はありそうだ。
(2017年10月04日「ニッセイ年金ストラテジー」)
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