- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 年金 >
- 年金資産運用 >
- 効率性や流動性は高ければ良いわけでもない
2016年02月03日
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
近年、市場間の結びつきが強まり、情報が伝播するスピードが速まっている。これにより、市場は効率的になり、リスクへの対応力が高まるとされている。しかし、最近の研究ではこれとは逆の事実を示す分析が出てきている。
2008年のリーマンショックの際には、先進国の市場では多くの資産が同時に下落した。結びつきが強い分、影響が広範囲に及んだ。
途上国市場(フロンティア・マーケット等)では、このような世界的な金融危機が起きた際には、先進国よりも大きな影響を受けると考えられてきた。流動性が低いことや、他の市場との結びつきが弱く、リスクに対応できないからだ。
現実は異なり、途上国市場の方が影響が少なかったという分析がある。流動性が低いため、情報が伝わる速度が緩まったことや、金融市場と現地経済との結びつきが弱かったことが逆に幸いした。
これを途上国市場の良い特徴だと考えることもできる。しかし、効率性や流動性が低いことが理由なので、投資家にとってはうかつには喜べない。効率性・流動性が高い方が良いのか、低い方が良いのか、更なる研究が必要だろう。
2008年のリーマンショックの際には、先進国の市場では多くの資産が同時に下落した。結びつきが強い分、影響が広範囲に及んだ。
途上国市場(フロンティア・マーケット等)では、このような世界的な金融危機が起きた際には、先進国よりも大きな影響を受けると考えられてきた。流動性が低いことや、他の市場との結びつきが弱く、リスクに対応できないからだ。
現実は異なり、途上国市場の方が影響が少なかったという分析がある。流動性が低いため、情報が伝わる速度が緩まったことや、金融市場と現地経済との結びつきが弱かったことが逆に幸いした。
これを途上国市場の良い特徴だと考えることもできる。しかし、効率性や流動性が低いことが理由なので、投資家にとってはうかつには喜べない。効率性・流動性が高い方が良いのか、低い方が良いのか、更なる研究が必要だろう。
(2016年02月03日「ニッセイ年金ストラテジー」)
このレポートの関連カテゴリ
新着記事
-
2025年03月28日
OPECプラスの軌跡と影響力~日本に対抗策はあるのか? -
2025年03月28日
トランプ2.0でEUは変わるか? -
2025年03月28日
韓国における最低賃金制度の変遷と最近の議論について -
2025年03月28日
新NISAの現状 -
2025年03月28日
トランプ政権2期目の移民政策-強制送還の大幅増加は景気後退懸念が高まる米経済に更なる打撃
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年11月27日
News Release
-
2024年07月01日
News Release
-
2024年04月02日
News Release
【効率性や流動性は高ければ良いわけでもない】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
効率性や流動性は高ければ良いわけでもないのレポート Topへ