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- 雇用関連統計11年11月~雇用情勢は持ち直しの動きが継続
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■見出し
・失業率は前月から横ばいの4.5%
・労働需給は改善傾向が続くが、地域間のミスマッチが残存
■introduction
総務省が12月28日に公表した労働力調査によると、11月の完全失業率は前月から横ばいの4.5%となった(QUICK集計・事前予想:4.5%、当社予想は4.6%)。
労働力人口が前月よりも8万人増えるなか、就業者数が3万人の増加にとどまったため、失業者数は前月に比べ4万人の増加となった。失業者数は10月に続いて増加したが、労働力人口が増加するなかで就業者数も増加しており、内容的には悪くない。特に、労働需給を反映しやすい雇用者数が前月から23万人増と比較的大幅な増加となったことは前向きに評価できるだろう。
前年と比べた就業者数、雇用者数は7月から10月まで4ヵ月連続で減少していたが(ただし、7月、8月は岩手県、宮城県、福島県を除く結果)、11月にはそれぞれ8万人増、24万人増と増加に転じた。
雇用者数の内訳を産業別に見ると、製造業は前年比▲15万人減(10月:同▲26万人減)と3ヵ月連続で減少した。鉱工業生産は東日本大震災後の落ち込みから夏場にかけて急回復したが、その後はタイの洪水の影響もあり停滞している。こうした動きが製造業の雇用に影響を与えている。その他の産業では、建設業が前年比7万人増(10月:同▲2万人減)、卸売・小売業が前年比2万人増(10月:同▲3万人減)と増加に転じたほか、医療・福祉が前年比25万人増(10月:同25万人増)と引き続き雇用を下支えしている。
(2011年12月28日「経済・金融フラッシュ」)
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03-3512-1836
- ・ 1992年:日本生命保険相互会社
・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
・ 2019年8月より現職
・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2018年~ 統計委員会専門委員
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