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■見出し
・投資から消費への流れが継続
・インフレ懸念は和らぐも火種は残る
■introduction
中国では5月の主要経済指標が先週相次いで発表された。図表-1の需要動向を見ると、輸出額は前年同月比48.5%増と大幅な伸びを示し、消費動向を示す小売売上高も前年同月比18.7%増と前月の18.5%増加を上回った。一方、昨年大幅に増加した固定資産投資(都市部)は1-5月累計で前年同期比25.9%増と1-4月累計の26.1%増から減速した。
図表-2に示した固定資産投資の内訳を見ると、昨年大幅に増加した運輸倉庫や年初から増加していた不動産が若干寄与度を下げ、政府支出の大幅増加が見込まれる水利・環境管理が前月から若干寄与度を高めた。また、工業の寄与度も上昇したが、5月は海外からの直接投資が大幅に増加しており外資系企業の貢献が大きいと見られる。他方、4兆元の景気刺激策の期限切れが今年末に迫るなか、国有企業から私営企業への牽引役のバトンタッチが期待されているが、5月の私営企業の固定資産投資は伸び悩み(図表-3)、製造業購買担当者景気指数(PMI)も5月は53.9と前月から1.8ポイント悪化したことから、バトンタッチの進展はもう少し先になると見られる。
(2010年06月15日「経済・金融フラッシュ」)
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