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- 2008~2010年度経済見通し~高まる景気後退長期化のリスク
2008年11月19日
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- 2008年7-9月期の実質GDP成長率は、前期比▲0.1%(前期比年率▲0.4%)と2四半期連続のマイナス成長となった。マイナス成長の主因は外需と設備投資の悪化であり、輸出を起点とした企業部門の改善が完全に途切れたことが改めて確認された。
- 7-9月期は日米欧ともにマイナス成長となり、世界同時不況の様相が強まったが、9月中旬以降の金融危機の影響が実体経済に波及することが見込まれる10-12月期以降、景気後退はより深刻なものとなるだろう。海外景気の悪化を背景とした輸出の減少を主因として、日本経済は2009年度半ば頃まではマイナス成長を続ける可能性が高い。
- 金融、財政政策の総動員により、米国経済は2009年末までには持ち直しに向かうことが見込まれるが、家計のバランスシート調整には時間を要するため、リセッション終了後も個人消費の低迷が長引く可能性が高い。
- 日本の景気は2009年度下期に底打ちすると予想するが、米国をはじめとした海外経済の低成長が長期化する可能性が高いため、前回の回復局面のような輸出の高い伸びは期待できない。当面は1%台半ばから後半とされる潜在成長率を下回る伸びが続くだろう。
- 実質GDP成長率は2008年度が▲0.4%、2009年度が▲0.5%、2010年度が0.8%と予想する。
(2008年11月19日「Weekly エコノミスト・レター」)
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経歴
- ・ 1992年:日本生命保険相互会社
・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
・ 2019年8月より現職
・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2018年~ 統計委員会専門委員
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