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 - CSVはCSRの進化形だろうか? -「第一CSR」と「第二CSR」の峻別と同時実践
 
2013年04月15日
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■目次
1――なぜCSVは登場したのか?
  1│ポーターの主張と提案
  2│ CSVとして取り上げられる事例
  3│ポーターの問題意識
2――自らの事業活動が及ぼす影響に対する責任
  1│ ドラッカーのCSRの明確な位置付け
  2│ ISO26000のCSRの定義
3――「第一CSR」と「第二CSR」の峻別
■要約
- 最近、CSV(共有価値の創造)という言葉が、CSR(企業の社会的責任)と対比されつつ、企業と社会の新たな関係を示唆するものとして話題となっている。このCSVは、競争戦略論の第一人者である米国ハーバード大学のマイケル・ポーター教授が2011年に提唱した概念である。
 - CSVは、企業の競争力強化と社会的課題の解決を同時に実現させ、社会と企業の両方に価値を生み出すビジネスを意味する。簡単に言えば、『社会的課題の解決を事業化する』となろう。従来の社会貢献活動では、大きな価値創造や社会変革を起こすことはできないとする。
 - 日本の企業やコンサルタントでも、その趣旨に賛同してCSVを積極的に進めるところがでてきた。中には自ら「CSRからCSVへ進化」と標榜し、「CSV本部」を創設した大手製造業もある。
 - しかし、CSVだけで企業の社会的責任と持続可能な成長が可能なのかという疑問がある。ドラッカーは、マネジメントの三つの役割の一つにCSRを位置付けた。そのうえで、二つの社会的責任、すなわち「自社の社会に及ぼす影響への責任」と「社会的課題の解決に向けた責任」を明示した。
 - 筆者は前者を「第一CSR」、後者を「第二CSR」と呼び、両者はいずれも企業にとって重要であり、並立した車の両輪関係にあると考える。
 
(2013年04月15日「基礎研レポート」)
川村 雅彦
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