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2025年08月08日

トランプ関税後の貿易状況(25年8月更新版)

経済研究部 主任研究員 高山 武士

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3.米国の輸入価格

6月の米国の輸入物価指数を確認すると(図表12・図表13、輸入物価指数は関税を含まない点に留意)、品目別では5月と同様、高関税が課された鉄鋼・アルミ(72・73・76)や自動車(87)の輸入価格はそれほど大きな変化が見られない(図表12)。
(図表12)米国の輸入物価(25年6月の対25年1月比)
地域別には5月にかけて物価が下落していた中国がやや反発した。その他、地域によってバラツキが見られる点は6月も同様である(図表13)。

一方、各国別に品目データを見ると例えば、北米向けの自動車輸出物価の下落が見られる点は6月も継続している。日本では20%程度、韓国やドイツは10%程度関税引き上げ前から輸出物価・輸出単価の低下が見られる(図表14)。
(図表13)米国の輸入物価(輸入国別)/(図表14)日本・韓国・ドイツの輸送用機器の輸出価格推移

本資料記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と完全性を保証するものではありません。
また、本資料は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。

(2025年08月08日「経済・金融フラッシュ」)

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経済研究部   主任研究員

高山 武士 (たかやま たけし)

研究・専門分野
欧州経済、世界経済

経歴
  • 【職歴】
     2006年 日本生命保険相互会社入社(資金証券部)
     2009年 日本経済研究センターへ派遣
     2010年 米国カンファレンスボードへ派遣
     2011年 ニッセイ基礎研究所(アジア・新興国経済担当)
     2014年 同、米国経済担当
     2014年 日本生命保険相互会社(証券管理部)
     2020年 ニッセイ基礎研究所
     2023年より現職

     ・SBIR(Small Business Innovation Research)制度に係る内閣府スタートアップ
      アドバイザー(2024年4月~)

    【加入団体等】
     ・日本証券アナリスト協会 検定会員

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