- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 社会保障制度 >
- 年金制度 >
- 次期年金改革議論への期待
2017年01月06日
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
2017年は、将来推計人口が発表される5年に1度の年であり、審議会で次期年金改革に向けた議論が始まる見込みの年でもある。
昨年末に成立した年金改革法案を巡る国会審議では、「年金カット法案」など一部野党の対立姿勢演出にお決まりの感があった。しかし、これまではマクロ経済スライドの影に隠れて注目されてこなかった本則のスライドが脚光を浴び、見直しの意義や問題点に多くの人々が関心を持った点は評価できるだろう。
この見直しについて、審議会は最終的に「将来世代の給付水準の確保のために見直しが必要」とまとめていたが、議論の過程では「年金の購買力は維持すべき」「低所得者の税や社会保険の負担を配慮すべき」「受給者世代、現役世代、将来世代に及ぼす影響を見極めるべき」などの指摘が行われていた。
次期公的年金改革を巡っては、3年前に成立した社会保障改革プログラム法に記載された検討項目に取り組むべき、という意見も聞かれる。しかし審議会には、政官主導の既定路線踏襲にとらわれず、重要な課題や多様な選択肢についてしっかりとした議論を期待したい。
昨年末に成立した年金改革法案を巡る国会審議では、「年金カット法案」など一部野党の対立姿勢演出にお決まりの感があった。しかし、これまではマクロ経済スライドの影に隠れて注目されてこなかった本則のスライドが脚光を浴び、見直しの意義や問題点に多くの人々が関心を持った点は評価できるだろう。
この見直しについて、審議会は最終的に「将来世代の給付水準の確保のために見直しが必要」とまとめていたが、議論の過程では「年金の購買力は維持すべき」「低所得者の税や社会保険の負担を配慮すべき」「受給者世代、現役世代、将来世代に及ぼす影響を見極めるべき」などの指摘が行われていた。
次期公的年金改革を巡っては、3年前に成立した社会保障改革プログラム法に記載された検討項目に取り組むべき、という意見も聞かれる。しかし審議会には、政官主導の既定路線踏襲にとらわれず、重要な課題や多様な選択肢についてしっかりとした議論を期待したい。
(2017年01月06日「ニッセイ年金ストラテジー」)
このレポートの関連カテゴリ
新着記事
-
2025年06月16日
マスク着用のメンタルヘルスへの影響(1)-コロナ禍の研究を経て分かっていること/いないこと -
2025年06月13日
DeepSeekに見るAIの未来-近年のAI進化の背景とは -
2025年06月13日
年齢制限をすり抜ける小学生たち-α世代のSNS利用のリアル -
2025年06月13日
インド消費者物価(25年5月)~5月のCPI上昇率は+2.8%、食品価格の低下が続いて6年ぶりの低水準に -
2025年06月13日
欧州保険会社が2024年のSFCR(ソルベンシー財務状況報告書)を公表(2)-SCRの算出(内部モデルの使用状況と分散効果の状況等)-
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2025年06月06日
News Release
-
2025年04月02日
News Release
-
2024年11月27日
News Release
【次期年金改革議論への期待】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
次期年金改革議論への期待のレポート Topへ