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- 加入者利益のためには積立剰余の有効活用が重要
2015年12月03日
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DBの積立状況は大きく改善している。2012年度以降の株高・円安により予定利率を大幅に上回る運用利回りが続き、大半の企業で積立比率は100%を超える状況となっている。足元では、積立上限を超える企業も見られる。
こうした中、積立剰余の運用や財政再計算時の取扱いに関して、様々な工夫が模索されている。リスクを抑えるべきか否か、掛金引下げの原資として活用するか否かといった模索である。この積立剰余の取扱いに関しては、残念ながら各企業に共通の解は無く、情勢を踏まえてそれぞれが独自に判断するしかない。
しかし、加入者の利益を最優先とすべきという点では共通する。DBには社外積立や積立義務といった加入者の受給権を保護する規制が設けられている。しかし、大幅な積立不足に陥れば給付減額も可能になっている。だからこそ、給付減額に追い込まれることがないような、加入者本位の対応が欠かせないのである。
積立剰余という貴重な原資をいかに有効活用するか。年金財政に余裕がある今、加入者の信頼を損なうことなく、加入者利益が長期にわたり保全されるような真摯な対応が、企業には求められる。
こうした中、積立剰余の運用や財政再計算時の取扱いに関して、様々な工夫が模索されている。リスクを抑えるべきか否か、掛金引下げの原資として活用するか否かといった模索である。この積立剰余の取扱いに関しては、残念ながら各企業に共通の解は無く、情勢を踏まえてそれぞれが独自に判断するしかない。
しかし、加入者の利益を最優先とすべきという点では共通する。DBには社外積立や積立義務といった加入者の受給権を保護する規制が設けられている。しかし、大幅な積立不足に陥れば給付減額も可能になっている。だからこそ、給付減額に追い込まれることがないような、加入者本位の対応が欠かせないのである。
積立剰余という貴重な原資をいかに有効活用するか。年金財政に余裕がある今、加入者の信頼を損なうことなく、加入者利益が長期にわたり保全されるような真摯な対応が、企業には求められる。
(2015年12月03日「ニッセイ年金ストラテジー」)
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