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- アジア新興国・地域の経済見通し~資源安の恩恵が内需を支え、底堅い成長へ
2015年06月19日
- アジア新興国・地域の2015年1-3月期の成長率は前年同期比+5.7%と、前期の同5.3%から上昇した。しかし、国・地域別に見ると、インド・タイが上昇、韓国・台湾・マレーシア・インドネシア・フィリピンが低下と、景気減速した国が多い。総じて、資源安を背景に内需が堅調に推移したが、輸出の減速が下押し圧力となって成長率は伸び悩む傾向が見られた。
- 先行きについては、先進国経済が米国を中心に回復に向かう一方で中国・資源国経済が減速するために輸出の牽引力は乏しいものとなるが、内需は引き続き資源安の恩恵を受けて堅調を維持し、底堅い成長になるだろう。
- 景気を下振れさせるリスク要因としては、外部環境の悪化による輸出の減速や、海外投資家のリスク許容度の低下によって、世界的な緩和マネーがアジア新興国・地域から資金を引き揚げる恐れが依然として残っている。
- 金融政策については、資源安によるインフレ率の低下や景気弱含みを受けて金融緩和の動きが広がっており、アジア新興国・地域では年明けから韓国・タイ・インドネシア・インドが政策金利を引き下げている。しかし、年後半からは資源安の一巡でインフレ率が上昇するほか、米国の利上げが年内に始まると予想され、今後の緩和余地は限られている。
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経歴
- 【職歴】
2008年 日本生命保険相互会社入社
2012年 ニッセイ基礎研究所へ
2014年 アジア新興国の経済調査を担当
2018年8月より現職
(2015年06月19日「Weekly エコノミスト・レター」)
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