- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 2013~2015年度経済見通し-2%の物価目標達成の可能性を探る
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
2013年1-3月期の実質GDPは前期比年率4.1%の高成長となり、景気が底入れから明確な回復軌道に乗りつつあることを示すものとなった。
円安、緊急経済対策の効果、消費税率引き上げ前の駆け込み需要などから、2013年度中は高めの成長が続くが、2014年度は駆け込み需要の反動に物価上昇に伴う実質所得低下の影響が加わることから成長率は大きく低下する可能性が高い。実質GDP成長率は2013年度が2.6%、2014年度が0.0%、2015年度が0.8%と予想する。
消費者物価上昇率(生鮮食品を除く総合)は需給バランスの改善、円安に伴う輸入物価の上昇を反映し、2013年度末にかけてゼロ%台後半まで高まるが、消費税率引き上げ後の景気減速の影響から、2014年度以降は伸びが頭打ちとなる可能性が高い。消費者物価上昇率は2013年度が0.3%、2014年度が0.4%、2015年度が0.5%と予想する(消費税率引き上げによる影響を除くベース)。
日銀は4月の展望レポートで2年程度で2%の物価上昇率を達成する見通しを示したが、消費税率引き上げによる経済への影響が小さいこと、期待インフレ率が短期間で急上昇することを前提としており、目標達成のためのハードルは相当高いと考えられる。
(2013年07月05日「基礎研マンスリー」)
このレポートの関連カテゴリ

03-3512-1836
- ・ 1992年:日本生命保険相互会社
・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
・ 2019年8月より現職
・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2018年~ 統計委員会専門委員
斎藤 太郎のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2025/03/21 | 消費者物価(全国25年2月)-コアCPI上昇率は当面3%前後で推移する見通し | 斎藤 太郎 | 経済・金融フラッシュ |
2025/03/19 | 貿易統計25年2月-関税引き上げ前の駆け込みもあり、貿易収支(季節調整値)が黒字に | 斎藤 太郎 | 経済・金融フラッシュ |
2025/03/11 | 2024~2026年度経済見通し-24年10-12月期GDP2次速報後改定 | 斎藤 太郎 | Weekly エコノミスト・レター |
2025/03/07 | 可処分所得を下押しする家計負担の増加-インフレ下で求められるブラケットクリープへの対応 | 斎藤 太郎 | 基礎研マンスリー |
新着記事
-
2025年03月21日
東南アジア経済の見通し~景気は堅調維持、米通商政策が下振れリスクに -
2025年03月21日
勤務間インターバル制度は日本に定着するのか?~労働時間の適正化と「働きたい人が働ける環境」のバランスを考える~ -
2025年03月21日
医療DXの現状 -
2025年03月21日
英国雇用関連統計(25年2月)-給与(中央値)伸び率は5.0%まで低下 -
2025年03月21日
宇宙天気現象に関するリスク-太陽フレアなどのピークに入っている今日この頃
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年11月27日
News Release
-
2024年07月01日
News Release
-
2024年04月02日
News Release
【2013~2015年度経済見通し-2%の物価目標達成の可能性を探る】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
2013~2015年度経済見通し-2%の物価目標達成の可能性を探るのレポート Topへ