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- インド10-12月期GDP:前年同期比+4.5%~ついに成長率は5%を下回る水準に
■見出し
・成長率はかなり低い
・政策運営の舵取りが難しい状況に
■introduction
インド中央統計機構(CSO)は2月28日に2012年10-12月期の国内総生産(GDP)を公表した。実質GDP成長率(供給側)は前年同期比4.5%の増加となり、7-9月期の同+5.3%から減速、5%割れの水準まで低下した。
10-12月期の成長率を供給側から見ると、第一次産業は7-9月期とほぼ同じ伸び率、第二次産業では7-9月期の伸び率をやや上回ったが、第三次産業が低迷したために成長全体としては減速したことが分かる。ただし、第二次産業もシェアの高い製造業の伸び率は前年同期比+2.5%であり、依然として低水準にとどまっている(7-9月期は同+0.8%)。第三次産業については、小売・ホテル・運輸・通信が前年同期比+5.1%(7-9月期は同+5.5%)、金融・保険・不動産・事業サービスが同+7.9%(7-9月期は同+9.4%)、公共サービスが同+5.4%(7-9月期は同+7.5%)といずれも7-9月期より低下した。結果として、第三次産業の成長率への寄与度は7-9月期の4.4%ポイントから10-12月期は3.4%ポイントとなり、1.0%ポイントも低下した。
なお、実質GDP成長率を支出側から見ると(図表2)、内需に関しては消費が前年同期比+4.2%(7-9月期は同+2.9%)、投資が同+6.0%(7-9月期は同▲1.0)となり、いずれも改善した。一方で、輸出は前年同期比▲2.1%と7-9月期(同+5.2%)からマイナス成長に転じている。ただし、輸入も前年同期比▲0.3%と7-9月期(同+13.8%)から大幅悪化したため、純輸出の成長への寄与は7-9月期の▲3.4%ポイントから10-12月期は▲0.4%ポイントと改善した。支出側では改善も見られたものの、成長率の水準は依然として低いと言える。
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- 【職歴】
2002年 東京工業大学入学(理学部)
2006年 日本生命保険相互会社入社(資金証券部)
2009年 日本経済研究センターへ派遣
2010年 米国カンファレンスボードへ派遣
2011年 ニッセイ基礎研究所(アジア・新興国経済担当)
2014年 同、米国経済担当
2014年 日本生命保険相互会社(証券管理部)
2020年 ニッセイ基礎研究所
2023年より現職
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会 検定会員
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