- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 経済 >
- 日本経済 >
- 日銀短観(9月調査)予測~大企業製造業の業況判断D.I.は8ポイント改善の9
2010年09月17日
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
- 9月調査・日銀短観では、大企業製造業の足元の業況判断D.I.が6期連続の改善となるが、改善ペースは前回に比べ鈍化しそうだ。製造業では、政策の下支えもあって改善となるが、輸出や生産の足踏み感を反映し、改善幅は縮小する。非製造業はこれまで回復が遅れていたところに製造業からの波及もあって改善するものの、デフレなど経営環境が依然厳しく、水準・改善幅ともに製造業を下回ると予想する。
- 2010年度の設備投資計画は前年度比1.4%増と前回調査の0.5%増からわずかに上方修正されると予想する。企業収益の改善による投資余力の回復と、例年9月調査は中小企業を中心に上方修正されやすいという統計上のクセがその理由である。ただし、先行きの不透明感などから、伸びは小幅に留まるだろう。
- 前回と比べると企業経営を取り巻く不透明感が明らかに増している。財政危機下の欧州に加え、米国経済の減速感が顕著になり、急速な円高とともに企業マインドへの逆風となっている。これまで景気を下支えしてきたエコカー補助金も終了したため、製造業を中心に先行きに対してかなり悲観的な見方が強まるとみられる。悲観がどこまで色濃く出てくるかが注目される。想定為替レートがどこまで円高方向に修正されるかも今回の大きなテーマになる。
(2010年09月17日「Weekly エコノミスト・レター」)
このレポートの関連カテゴリ

03-3512-1870
経歴
- ・ 1998年 日本生命保険相互会社入社
・ 2007年 日本経済研究センター派遣
・ 2008年 米シンクタンクThe Conference Board派遣
・ 2009年 ニッセイ基礎研究所
・ 順天堂大学・国際教養学部非常勤講師を兼務(2015~16年度)
上野 剛志のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2025/05/08 | 原油安に拍車をかけるOPECプラス~トランプ関税の行方に影響も | 上野 剛志 | Weekly エコノミスト・レター |
2025/04/18 | トランプ関税発の円高は止まるか?~マーケット・カルテ5月号 | 上野 剛志 | 基礎研マンスリー |
2025/04/11 | 貸出・マネタリー統計(25年3月)~貸出金利は上昇中だが、貸出残高は増勢を維持、現金・普通預金離れが進む | 上野 剛志 | 経済・金融フラッシュ |
2025/04/07 | トランプ関税と円相場の複雑な関係~今後の展開をどう見るか? | 上野 剛志 | Weekly エコノミスト・レター |
新着記事
-
2025年05月09日
グローバル株式市場動向(2025年4月)-トランプ関税への各国の対応が注目される -
2025年05月09日
英国金融政策(5月MPC公表)-トランプ関税が利下げを後押し -
2025年05月09日
官民連携「EVカーシェア」の現状-GXと地方創生の交差点で進むモビリティ変革の芽 -
2025年05月09日
ESGからサステナビリティへ~ESGは目的達成のための手段である~ -
2025年05月09日
減速に拍車がかかる米労働市場-足元は堅調維持もトランプ政権の高関税政策が継続する場合に大幅な減速は不可避
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2025年04月02日
News Release
-
2024年11月27日
News Release
-
2024年07月01日
News Release
【日銀短観(9月調査)予測~大企業製造業の業況判断D.I.は8ポイント改善の9】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
日銀短観(9月調査)予測~大企業製造業の業況判断D.I.は8ポイント改善の9のレポート Topへ