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- 国債30兆円と公共事業10%削減にこだわるリスク
2001年09月28日
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<今週の焦点:国債30兆円と公共事業10%削減にこだわるリスク>
- 「国債発行額30兆円以下、公共事業10%削減」という小泉首相の経済政策は非常に明快で分かりやすいが、この数字にこだわりすぎることは危険である。
- 30兆円枠の議論の前に、政府は今年度の経済見通し、税収見積もりを修正すべきである。今年度の当初予算額よりも税収が落ち込むことが予想されるため、雇用対策、公共事業追加等の経済対策を実施すれば、今年度の国債発行額が30兆円を越える可能性が高いが、この枠にこだわるべきではない。
- 公共事業については、今年度の減少幅が大きすぎる場合には、スピード調整のための補正が必要となろう。来年度についても、景気の低迷が続く可能性が高い中で、公共事業を10%削減することはマイナスのインパクトが大きすぎるだろう。
<2001年7-9月期、10-12月期GDP>
- 実質GDP成長率は、7-9月期:前期比▲0.4%(年率▲1.8%)、10-12月:前期比▲0.5%(年率▲2.0%)と、3四半期のマイナス成長になると予測する。
(2001年09月28日「Weekly エコノミスト・レター」)
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03-3512-1836
経歴
- ・ 1992年:日本生命保険相互会社
・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
・ 2019年8月より現職
・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2018年~ 統計委員会専門委員
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