1995年05月01日

フランスの医療保検改革について

鈴木 秀隆

このレポートの関連カテゴリ

文字サイズ

■見出し

1.はじめに
2.医療保険制度の概略
3.財政状況の変遷
4.政府によるこれまでの対応
5.医療保険白書の内容
6.具体的な施策の効果と問題点
7.おわりに

<要旨>

95年上半期におけるフランス最大のイベントである大統領選挙に際し、各候補者は一様に財政赤字、失業、そして社会保障赤字を最優先に解決すべき課題として捉えている。
社会保障赤字は、その6割が医療保険制度の赤字であるため、医療保険制度の改革が社会保障赤字解消の早道と目されている。昨年末には医療保険制度の現状分析と改革を提言する白書が刊行され、制度改革の枠組みが示された。
しかしながら、医療保検制度の改革を押し進める場合、財政出動あるいは雇用者負担の増加などの策が採用されると考えられるが、これらは財政赤字や失業問題の解決と両立できない可能性という矛盾を内包している。
そのため、選挙後の新体制の下で本格的に制度改革を行うには、高度な政治判断と国の強力なリーダーシップが必要となろう。

Xでシェアする Facebookでシェアする

このレポートの関連カテゴリ

鈴木 秀隆

研究・専門分野

公式SNSアカウント

新着レポートを随時お届け!
日々の情報収集にぜひご活用ください。

週間アクセスランキング

レポート紹介

【フランスの医療保検改革について】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。

フランスの医療保検改革についてのレポート Topへ