コラム
2016年03月30日

子供とあなた、どちらが幸せ?

金融研究部 主任研究員・年金総合リサーチセンター兼任   北村 智紀

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あなた自身と、あなたの子供の世代と比較して、どちらが幸せになれると思いますか?まず、自分自身が「幸せか」どうか聞かれたら、多くの人が幸せな方と答える傾向があります。次に、「子供世代が幸せになれるか」どうか聞かれると、「自分自身よりも幸せになれない」と思うようです。また、男性よりも女性の方が、子供の世代は幸せになれない、と考えているようです。
 
さらに、あなたと比較して「親の世代は幸せだった」と思うかと尋ねると、自分よりも、親の方が「幸せだった」と答える傾向があります。そうすると、親の世代が一番幸せ、次に自分の世代、最も幸せでないのが子供の世代となり、過去ほど幸せ、将来になるほど幸せになれないということになります。
図表1:幸せの程度
どうして過去よりも現在や将来の幸福感が低下するのでしょうか。国内総生産や株価の時価総額など、物質的な豊かさをみれば、親世代より現在の世代の方が豊かです。海外における調査によれば、豊かな先進国の国々でも、同様に子供の世代の方が幸せになれないと考える人は多いようです。そうすると、物質的な豊かさと、幸せ感の関連性は低いのでしょう。
 
日本あるいは多くの先進国で、少子高齢化や将来の人口減少という状況に置かれています。若い人が減るのは、若い人にとっては、競争が減り、例えば就業機会が増える等のメリットもあります。しかし、それを上回って国全体の成長率が低下する恐れがあります。このような漠然とした未来が閉ざされているような状況が、将来の幸福感の低下をまねいているのかもしれません。
 
そうすると、「成長機会があること」や「将来への夢が抱ける」ようになれるのが幸福になれるかどうかのキーポイントになります。自分たちと次の世代の両方に未来が開ける状況が理想ですが、現実にはどちらかが犠牲になる状況です。例えば年金問題や国の借金の問題のように、将来世代が犠牲になることが分かっているので、今の人たちは子供の世代が幸せになれないと考えるのでしょう。
 

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金融研究部   主任研究員・年金総合リサーチセンター兼任

北村 智紀 (きたむら ともき)

研究・専門分野
年金運用・リスク管理、公的年金

(2016年03月30日「研究員の眼」)

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