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2020年12月03日
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資産運用の基本は、リスクを取ってリターンを得ることに尽きる。リスクのないところにリターンはない。毎期の損益状況に一喜一憂するのは、仕方ないことだと思うが、合理的行動ではない。リスクを取ってこそ、将来の給付に繋がるリターンが獲得できる。
どうしても資産の時価変動が怖いのなら、運用を止めるしかない。前払い退職金や確定拠出年金への移行で、資産運用リスクを加入者に移転することが出来る。ただ、従業員がリスクを回避すると、実現できる運用利回りは低く、将来の年金額は減少してしまう。
誰かがリスクを取って運用しなければ、公的年金も企業年金も、年金給付額は減少してしまう。一方、置かれている運用環境は厳しい。株価は金融緩和で高止まりしているものの、先進各国の金利は金融緩和によって低水準にある。経済成長の停滞は、人口減少の影響も含め、当面続くかもと考えておくべきである。
このように難しい運用環境で、的確な年金運用を実現することは容易でない。加入者へのリスク移転には、慎重に臨むべきだろう。利回りの獲得が困難と思うのならば、コンサルや外部への委託を積極的に活用し、少しでも高い利回り獲得を目指そうとすることが、加入者に対する受託者責任を果たす努力なのではなかろうか。
どうしても資産の時価変動が怖いのなら、運用を止めるしかない。前払い退職金や確定拠出年金への移行で、資産運用リスクを加入者に移転することが出来る。ただ、従業員がリスクを回避すると、実現できる運用利回りは低く、将来の年金額は減少してしまう。
誰かがリスクを取って運用しなければ、公的年金も企業年金も、年金給付額は減少してしまう。一方、置かれている運用環境は厳しい。株価は金融緩和で高止まりしているものの、先進各国の金利は金融緩和によって低水準にある。経済成長の停滞は、人口減少の影響も含め、当面続くかもと考えておくべきである。
このように難しい運用環境で、的確な年金運用を実現することは容易でない。加入者へのリスク移転には、慎重に臨むべきだろう。利回りの獲得が困難と思うのならば、コンサルや外部への委託を積極的に活用し、少しでも高い利回り獲得を目指そうとすることが、加入者に対する受託者責任を果たす努力なのではなかろうか。
(2020年12月03日「ニッセイ年金ストラテジー」)
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