- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 社会保障制度 >
- 年金制度 >
- 議論されていない資産運用
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
厚生年金基金の今後に関して、11月から専門委員会での議論が始まった。当否は別として、解散を容易にするなど制度の大幅な見直しが諮られるのは間違いない。
ただ、気になるのが解散基金からの運用資産の受け皿である。厚生年金基金が解散すればその資産は厚生年金保険本体、すなわち年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)に移管されることになろう。しかし、GPIFではいくつかの理由から2010年、従来の資産配分をそのまま「暫定ポートフォリオ」として採用して以降、その内容を見直していない。超低金利の下で60%以上を長期国債に配分しつづけて良いのか、国内株だけでなく多様な資産への分散投資が必要ではないか、といった疑問は解消されないままである。2015年からの一元化が予定されている共済組合等、他の公的年金基金等の資産配分にも同様の疑問が呈されている。
従来から公的な運用機関に関しては、リスク管理手法を含めてより先進的な運用手法を取り入れるようなインセンティブが不足しているのではないかという指摘がある。それが事実だとすれば、例えば、リスク管理や資産配分を含めて公的年金の運用を引き受ける、独立した政府系投資ファンド(SWF)の創設を検討する良い機会かも知れない。
(2013年01月04日「ニッセイ年金ストラテジー」)
このレポートの関連カテゴリ
新着記事
-
2025年11月13日
インド消費者物価(25年11月)~10月のCPI上昇率は0.25%と過去最低を更新 -
2025年11月13日
企業物価指数2025年10月~コメ価格は高止まりが継続~ -
2025年11月13日
数字の「27」に関わる各種の話題-27は3の3乗だが- -
2025年11月13日
マンダムの大規模買付けに関する対応方針の導入 -
2025年11月12日
英国雇用関連統計(25年10月)-週平均賃金は再び前年比4%台に低下
お知らせ
-
2025年07月01日
News Release
-
2025年06月06日
News Release
-
2025年04月02日
News Release
【議論されていない資産運用】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
議論されていない資産運用のレポート Topへ










