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- 米7-9月期GDPは年率2.0%~国防支出急増が成長率を押し上げ
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● 個人消費と政府支出が増加の一方、設備投資、輸出がマイナス
米商務省発表の7-9月期実質GDP(速報値)は、2.0%(前期比年率:以下も同じ)と前期の1.3%、市場予想の1.8%を上回った。内訳では、自動車を含む耐久財消費が8.5%と前期(▲0.2%)から急回復、個人消費全体では2.0%(前期は1.5%)と回復、また、政府支出が国防費の急伸(13.0%)により3.7%と3年ぶりの伸びを見せ、寄与度0.71%と成長率を押し上げた。住宅投資も14.4%と前期(8.5%)から伸び率を高めた。
前4-6月期は、欧州問題の深刻化等により、景気の先行きに不透明感が強まり、雇用や小売売上高等、経済指標の悪化を招いたが、7-9月期に入ると、主要な経済指標は改善の動きを見せ、GDPの上昇に繋がったと言えよう。ただし、海外経済の悪化により輸出が減少に転じ、また、今年末に「財政の崖」といった懸念材料を控えて先行き不透明感が強まる中、設備投資は手控えられた。米景気は、FRBの金融緩和策などに下支えされているものの、「財政の崖」への対応が進展を見せなければ、景気への懸念が一層高まり、成長にも影響を強めそうである。
(2012年10月29日「経済・金融フラッシュ」)
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